【イムル】

Last-modified: 2023-12-20 (水) 21:37:41

DQ4

【バトランド】から川を隔てた北にある村。
FC版の【公式ガイドブック】での英語表記はImrhu。英語版での地名はNES版ではIzmit、DS版以降ではStrathbalie。
 
兵士に守られているバトランド城下町とは違って自分達で身を守らないといけないためか、村なのにバトランドより立派な武具が販売されている。
また、なぜか【牢屋】が用意してある(後述)。
DQシリーズ初の【学校】も存在する。

一章

【ライアン】らバトランドの王宮戦士が旅立った目的である神隠し事件の舞台であり、宿屋の息子【ププル】など2人の子供が行方不明となっている。
上述の通り川の向こう側にあるため、【イムルへの洞窟】を抜けてくる必要がある。
牢屋には幼児退行の男【アレクス】がパンを盗んだ罪で捕まっているが、これがバトランドで夫の帰りを待つ【フレア】の夫その人である。
一度バトランドに戻ってフレアを連れてくれば正気に戻り【古井戸の底】の場所が聞ける。
その為には、まずは夜にアレクスに話しかけて名前を名乗らせるか、夜の校庭で走り回っている子供に話しかけるかのいずれかでフラグを立てなくてはならない。
ちなみに、夜の教会前の民家2階にいる親子や、宿屋の裏でシスターの入浴を覗いている男からも、牢屋につかまっている幼児退行の男がアレクスであることを示唆する情報が得られるが、これらはフラグには影響しない。(FC版、リメイク版共通)
民家2階の子供に話しかけてアレクスの名を聞き、慌ててバトランドに帰っても、フレアは来てくれないので注意。
まあ覗き男の情報には名前が出ないので確定情報とは言いがたいし、民家の2階の子供からは名前は聞けるものの寝言なのでそれが誰のことなのかは確定していない。いずれも有力な情報ではあるものの、「地下牢の男」と「アレクスという名前」が完全には結びついておらず、示唆というレベルにとどまるだろう。
それらに比べれば、校庭の子供やアレクス本人の台詞には、誰がアレクスという名前であるのか、具体的かつ確定的な内容が読み取れる。

五章以降

船入手時から訪問可能だが、大抵は章中盤に訪れることになるだろう。
周りの敵が強いので船を入手してすぐにくるとかなり危険。
 
宿屋に泊まるとイベントが起こり、【ロザリー】【ピサロ】が出てくる夢を見させられる。
この夢はストーリーの核心であるだけでなく、先の【ロザリーヒル】で塔に入るためのヒントも見られる。
【エスターク】を倒した後だと、内容が非常に悲惨なものに変わる。
 
なお、ロザリーの友人の【スライム】によると、ロザリーを誘拐した人間はイムルの村の方へ向かったという。
地図を見ればわかるが、ロザリーヒルからイムルへの道程はかなり複雑で、直線的な方角にしてもバトランドや【ブランカ】が存在するため、去っていった方角を見て「イムルの村の方」と判断するのは不自然。
おそらくは誘拐した連中が自らイムルへ向かうと話していたと考えられる。もしかしたら、このあたりの出身者だったのかもしれない。
また、このことから推察される事実として、連中はイムルの宿屋の夢でロザリーの存在を知り、ロザリーヒルを訪れた可能性が高い。
ピサロの暴走が上述の夢で訴えるというロザリーの行動に繋がり、結果的に人里離れた村に匿っていたはずのロザリーの存在が人間に知られることになったのだとしたら、非常に皮肉な結果である。
 
噴水の近くにはライアンの同僚の戦士がまだいる。1章と同じ人物なのか、定期的に交代しているのかどうかは不明だが、5章では宿屋の不思議な夢について調査している様子。順路を無視してライアンがまだ仲間になっていない段階で話しかけても、一行がライアンの仲間だと認識される。まあ船入手時点でトルネコは仲間になっているので、大多数のプレイヤーは3章でライアンと言葉を交わしていることだろう。
このイムルの戦士の台詞は、FC版で知られている2種類のROMバージョンにおける数少ない変更点のひとつとして知られる。べつに大した内容ではないのだが、馬車外にライアンがいないときの昼間の台詞が、なぜか全く異なる内容に差し替えられている。気になるなら検索してみるとよい。

リメイク版

一章ではアレクスに昼に話しかけても自ら名乗ってフラグが立つようになった。
 
上述の風呂を覗き見する男以外に、自分の洗った風呂に女性が入ることに興奮する宿屋の従業員が追加されるなど、妙に変態の多い村になった。
さらに、第五章では牢屋に喰い逃げモンスター【ベホイミン】が現れ、PS版・DS版以降とも【移民】させることができる。PS版では【マスタードラゴン】との謁見後、DS版以降では【移民の町】の第4段階が解禁されると現れる。
他にPS版では教会の内部がランダムの移民出現スポットになっている。
 
六章でピサロたちを仲間にした後は、宿屋の夢イベントがなくなる。このことにはライアンは安堵した様子を見せている。
 
【ロザリーヒル】で新たに追加された【ホビット】の台詞として、かつて【エルフ】はイムルの村の近くで暮らしていたが、人間が住み着き始めると土地を追われたという話が聞ける。
この村でロザリーの夢が見られるのはなぜなのか、という謎を補完する目的で追加された設定だと思われる。

知られざる伝説

【知られざる伝説】では、ラスボスを倒した頃を境にイムルの宿屋の夢が、ロザリーとピサロが微笑みあって寄り添うという内容に変わり、恋人たちに評判になったことが、宿屋を継いだププルから語られる。
 
だが、リメイク六章の結果として、上記の話は矛盾が出る…はずだった。
 
この知られざる伝説は、ピサロナイト=アドンのように、リメイクで逆輸入された話も含まれるため、イムルの夢の話も六章エンドの参考にされたとしても不思議は無いのだが、下記のように言葉のぼかし方から、五章エンドとも六章エンドとも矛盾しない話になっている。
 
まず勇者が倒したと言及されるのが『邪悪な者』であって、デスピサロともエビルプリーストとも言っていない。
 
そして旅の詩人が竜の神が二人の愛を夢に残したという内容の歌を作るのだが、
真相を知る人物(ホイミン?)が五章エンドをもとに作った歌なのか、
真相を知らない人物が創作した歌なのか(歌自体はイムルの夢の変化の自然な解釈でもある)
詩人が姓名不詳であるために、どちらにも解釈できる。
 
夢はピサロが黄金の腕輪を持った六章エンド状態なため、
詩人の歌のように夢の中だけでもイチャイチャなのか、夢の中に六章エンドが出てくるようになっただけなのか、これまたどちらにも解釈できる内容。
 
五章エンドと六章エンドは別物なので、矛盾の一つや二つは出てくるものなのだが…。

小説版

小説版では牢屋について、かつて山賊が多く現れたことがあり、自警団を結成して戦っていた時の名残だと村の青年から説明されている。
だが、ライアンは無法者の山賊というよりは地方からの難民だったのではないかと推測している。
 
また、第五章でもバトランドに向かう前に立ち寄る事となるが、その時にかつて誘拐された子供達も立派な青年に成長している事を知り、ライアンがかつて子供の誘拐事件を解決してから10年以上が経過した時の流れを感じさせる場所でもある。

なお、ゲーム版ではププルが未だ子供のままであるため、この時間経過はあくまで小説版独自の設定である。