【ダースリカント】

Last-modified: 2024-03-30 (土) 12:41:39

概要

DQ3に登場する、紺色の体毛をした二足歩行の熊型モンスター。
色違いには【ごうけつぐま】【グリズリー】【シルバーベア】【あらくれパンダ】がいる。
その名前から、DQ3の未経験者からは【リカント】系列のモンスターと間違われることも多いだろう。
まあ顔や色合いは多少、狼男っぽく見えなくもない。特に顔つきはリカント系統とよく似ている。
しかし、同じ獣でも【種属】や体格からして、明らかに別物である。
SFC版DQ3の公式ガイドブック等公式書籍にも「熊」のモンスターであることが明記されている。
ただし、SFC版当時はあくまで種属が熊(人食い熊属)という説明でしかなかった。
当時は、同じ種属間のみならず、異なる種属と思われるモンスターでもデザインを転用することが行われていた時代である。熊についても狼と近縁種(食肉目)であることもあり、ドット絵を流用しただけで単に「体格の良いリカント(ライカンスロープ=狼男)」であると解釈することもできなくはなかった。
しかし【ドラゴンクエスト25thアニバーサリー モンスター大図鑑】では、とうとう本種に対して個別に「巨大な熊の魔物」という説明が記載され、20年以上の時を経て熊であることが確定したといえる。
一応、あちらとの繋がりを示した話が描かれたこともある。
 
紛らわしい名前が災いしてか、再登場の機会に恵まれていなかったが、どこパレを経てモンスターズ3で再登場した。

DQ3

系統最上位種として【リムルダール】周辺や【岩山の洞窟】【ルビスの塔】などに出現する。
とくにリムルダール周辺では、3匹連れでの出現が非常に多い。
GBC版のみさらなる上位種として新たにシルバーベアが追加されている。
 
名前や色合い、リムルダール周辺に高確率で出現することから察するに、DQ1のリカントの先祖だろうか。
攻撃力が高く痛恨の一撃も繰り出すが、マヌーサ以外の補助呪文はほぼ有効。この系統は皆こんな感じである。下位種と違って判断力は並で、先頭キャラのレベルが45以上だと1/4というそこそこ高い確率で逃げるようになる。
【はぐれメタル】とセットで出てきたときは真っ先にメダパニの集中砲火に遭い、はぐれメタルを倒した後は、お役御免とばかりに混乱したままザキで葬られたりと何かと可哀想なモンスター。
【すばやさのたね】を1/64の確率で落とすので、この周辺で【メタル狩り】をしているとよく貯まる。
 
グリズリーよりも痛恨を出す確率が高いがこちらが強いと逃げるようになり、【トロル】に並ぶ攻撃力155を誇る怪力ながら、HPはトロルより100も低い150しかない。
それでいて経験値は2080とトロルの倍以上。攻撃力自体も高いとはいえ下位のグリズリーより少し高い程度で、登場時期を考えれば下位種ほど脅威にはならない。さらにザキ系が効きやすいので、この呪文さえあれば楽に倒せる。
【おうじゃのけん】入手後はそれを道具として使えばまず瀕死に陥っており、運が良ければ3体を一掃もあり得る。
はぐれメタルの陰に隠れがちだが、このダースリカント自身も【レベル上げ】にはうってつけのモンスターなのである。

小説版

アレフガルドでパーティに襲いかかるが、あっさり倒される。

DQ10オンライン

Ver.7.0より系統最上位種として登場。【けもの系】。場所によっては3匹連れでの出現もある。
詳しくはこちらを参照。

DQM3

魔獣系のBランク。
野生では出現せず、魔獣系とゾンビ系の系統配合、【グリズリー】【ずしおうまる】の特殊配合で生み出される。
 
特性は【とうそうほんのう】【会心率アップ大】(Lv20)、【ラージキラー】?(Lv40)。
Lサイズ化で【1~3回行動】【ザキ攻撃】【超みかわしアップ】(Lv60)。
所持スキルは【クラッシャー】
 
【ガメゴンロード】との配合で【やまたのおろち】が生み出せる。

モンスター物語

書籍【モンスター物語】では、ダースリカントとリカントの関係に触れたエピソードが存在する。
【ゾーマ】の死によって魔物たちは勢力を弱め、人間たちは魔物の残党狩りを開始、ダースリカントは絶滅寸前となった。
そんなとき、最後の一匹となったダースリカントに何者かが語りかける。
「人間たちへの恨みを晴らしたいならば、この後お前が出会う獣に自身の血肉を食わせるのだ」と。
この何者かは、いずれこの地にゾーマ以上の魔王が降臨すると語っており、ダースリカントは目の前に現れた金色の狼に我が身を食わせると、金色の狼は新たな魔物・【キラーリカント】として生まれ変わったのだった。
この魔王とは【りゅうおう】のことだと思われるが、そそのかした声の主の正体は完全に不明。
 
なお、同エピソード本文では、灰色熊だった頃から一貫してキラーリカントと書かれており、これが上述の話以降に金色の狼の魔物として認知されるようになったとしている。

どこパレ

とくぎセレクションで実装されたモンスター。まじゅう系のSSランク。
本作でのこの系統はごうけつぐま除き全員がSSランクで妙に優遇されており、こいつもSSランクでの実装となった。
固有特性は2回行動。目玉とされていた初期特技は「はやての演舞」で、自身にピオラをかけつつ敵単体を2連続で攻撃する体技。
このはやての演舞、相手には耐性貫通ですばやさを下げる効果がある。要はデスピサロの「けずりとる」とピオラを合わせたもの。
自身のステータスは攻撃力が高いくらいで平凡だが、パレードスキルのまじゅう系の攻撃力とすばやさが20%上がる効果が非常に強力。
まじゅうパーティの一員になれるポテンシャルを秘めている。

ダイの大冒険

【デルムリン島】に住むモンスターの一体として登場。
連載版第1話のカラーページで【かえんムカデ】と戦っている。これ以外の系統モンスター登場シーンもダースリカントのつもりで作画されていたのかは不明。
 
アニメではごうけつぐまに統一されているため登場しない。

モンスターズ+

【ドラゴンクエストモンスターズ+】の序盤に登場。
最初に主人公クリオがタイジュの旅の扉を使って訪れる異世界、【アレフガルド】の中ボス的存在。
なお、このアレフガルドはDQ1の舞台そのものではなく仮想的に作られた平行世界。人間は存在しない。
古代種としてDQ3当時のダースリカントそのままの姿で、新鋭のリカント達のボスとして君臨している。
モンスターハンター(正体はDQ1の勇者)と呼ばれる存在に怯え、それらしき名を聞いただけで逃げ出すような情けない部下のリカント達と違い、むしろその存在を抹消するために自ら打って出る獰猛なモンスター。
モンスターマスターを名乗るクリオ達を襲い、圧倒的な実力差で一行に壊滅的な被害を与える。
これは冒険の楽しさだけに憧れる少年に、命の危険という現実をまざまざと見せつけた象徴的な場面でもある。
この戦闘で描写された『しかしまわりこまれてしまった』は、実際にドラクエシリーズをプレイする上で、明らかにレベル差が異なる強敵との戦いで、逃げられなかった時の絶望感を思い起こさせる。
描写としてはダイの大冒険の【……知らなかったのか…?大魔王からは逃げられない…!!!】に近いものがある。
その後、逃げ出したクリオ達を見失った彼はモンスターハンターの一太刀の前に敗れ去った。