【ならばコクるがよい】

Last-modified: 2022-04-16 (土) 17:49:50

DQ8

【オークニス】にて、【シスター】に恋をする青年に向け、【ククール】が神様のフリをして与えた宣託。
全文は下記の通り。
 

「ならば コクるがよい。
ダメでもともと。当たって砕けろ。
神は行動する者に祝福を与えよう。」

 
恋愛においては「ダメでもともと、当たって砕けろ」の精神が根本的に間違っているというわけではないのだが、とりあえず無神経&無責任である。
しかし、青年はあっさり神のお告げだと信じ込み、言われるがままに告白を決意してしまった。
 
この直後仲間会話をすると【ゼシカ】もククールの行動に疑問を呈するが、当のククールは「あの手のタイプは言ってやらないと何もできない」と涼しい顔をしているのみ。真面目に後押ししているのかからかっているのかは不明だが、色恋沙汰に関して百戦錬磨のククールが「ダメでもともと」と初手から口走ったことを考えると、後者である疑いが拭えない。
またゼシカの方も「神の名を騙るのは天罰が下るわよ」とククールをたしなめはするものの、肝心の青年を止めることはしない。
 
ちなみにこの後、青年は本当に告白したもののめでたく玉砕した。
文字で見ても、音で聴いても、神がしそうな言葉遣いではないのだが、青年は玉砕した後もなお神の言葉だったと信じて疑っていない様子。
せめて「思いを告げるがよい」とかだったなら、騙されるのもまだ分からないではないのだが……
はたして天然なのか盲目なのか。
 
ついでに片思いされたシスターもシスターで結構鈍感。
青年が自分をよく見つめてくることについて「いつも睨んでいるけど、何か私が悪い事でも……」と思ったり、青年が渡したラブレターにある「胸が張り裂けそう」「あなたは私の大切なものを奪っていった」などの文面を見て「何か恨まれてるのか」と感じ、脅迫文と勘違いするくらいには鈍く、原因はわからないけど謝罪として「ごめんなさい」と告白に返答している。そしてその「ごめんなさい」をお断りの返事と判断した青年であった。
まあ手紙の件に関しては、はっきり「好き」と書いていなかった青年の方にも落ち度はあるかもしれないが、もう少し文面を分かりやすく練っていれば、或いは違った結果が得られたかもしれない。
とりあえず、好意を持って見つめていたことを睨んでいるとか恨んでいるなどと誤解されたままずっといるよりはマシだったかもしれない。
 
余談だが現実世界のキリスト教における修道女は教義上、神との婚姻関係にあるとみなされるため、恋愛は明確なタブーである。
異性と関係を結んでしまった場合、僧の身分を捨てて一般人に戻ることになるため、神へ一生涯仕える誓いを放棄して還俗する=神を裏切るにも等しいバチ当たりというわけだ。
その意味でも、破戒僧のククールならではの台詞と言える。
もっとも、ドラクエ世界の聖職者は、バニーガール匿った神父や、男性のアプローチを受けて結婚したシスターがいたりと、全体的にそこまで禁欲的ではない設定のようだが。
 
イベント会話ではなく通常会話なため、3DS版では声は当てられなかった。少々残念である。