【コング】

Last-modified: 2024-04-07 (日) 07:34:26

概要

DQ3で初登場した緑色の大猿のモンスター。
FC版当時のイラストでは水色の体毛であったが、SFC版やGBC版公式ガイドブック下巻ではゲームに合わせて緑色に修正された為、かつて発売されていた「ソーダコング」というキャラクターを彷彿させる。
色違いには【あばれザル】【キラーエイプ】がいる。
後の作品で【マッスルコング】【コングヘッド】といった派生のモンスターが登場した。
 
1980年代以前の作品によくありがちな単純極まるネーミングであるが、後述のように本当は固有名称から来ている名称である。
 
ナンバリングではDQ11まで含めてもDQ3にしか登場していないが、かつて携帯電話ゲームとして存在した『ドラゴンクエストカジノガルド』にてレア度が☆4と、本編での地味さが嘘の様な謎の厚待遇を受けて再登場。
そこから更に時を経て星ドラにも再登場した。
 
【鳥山明 ドラゴンクエスト イラストレーションズ】にある原画では、鳥山の筆で「大猿」と書かれている。【ドラゴンボール】に登場する大猿化した悟空に似ているためだろうか。

DQ3

本作のゴリラ属最上位種。
【サマンオサ】地方、【海賊の家】地方、【ルザミ】地方に出現。GBC版公式ガイドブック下巻では「丸太の様な太い腕を振り回して暴れる大猿」と紹介されているが、この系統は全部そんな感じな気がする…。
 
下位種と比べHPが大きく増えタフになった代わりに、攻撃力がキラーエイプから10増えただけの85しかない。
そのくせ通常攻撃だけで【痛恨の一撃】もないので、ただしぶとくなっただけのキラーエイプである。
【ベギラマ】【ヒャダルコ】【イオラ】は効きづらいので、打撃主体で攻めればよい。
バギ系、デイン系が確実に効くが、仮に覚えていたとしてもそこまでレベルを上げているならわざわざ唱えるまでもないだろう。
ザキ系もよく効くが以下略。
補助呪文も通りやすいので数が多いならまずラリホーで眠らせるのもあり。
最上位種の割には地味な奴である。
 
下位種の2匹は同種を呼ぶのに、コイツはなぜか【ごくらくちょう】を呼ぶ。
落とすアイテムは【いのちのきのみ】。確率は1/64と比較的高めで、特に【海賊の家】周辺では高確率で【ラックのたね】を落とす【シャーマン】も出現するので揃って乱獲の対象になることも。
また極楽鳥は【上の世界】では、SFC・GBC版を除けば最強の【もろはのつるぎ】(呪われているが利用価値は高い)を落とす上に、経験値も980と結構多くくれるので、その召喚係として利用されることも多い。
召喚係として利用するなら予め【スクルト】重ねがけで守備力を高めておけば上述の通り痛恨もないのでゼンゼン恐くない。コングからの被ダメージが1桁に落ち着いたら【ピオリム】で素早さを高めて、あとは極楽鳥を呼んだらその都度タコ殴りにしよう。
 
最下位の体感的な強さのわりに、上位種ほどそれを感じなくなっていくこの系統は、前作の【マンドリル】系に通じるものがある。
特に【バブーン】とは「仲間を呼ぶ緑の猿」「上位種なのにヘボく感じる」という妙な共通点がある。ただし【ヒババンゴ】は系統で唯一呪文や痛恨を出すなど、一応は最上位種としての威厳がある。
 
【格闘場】ではサマンオサ地方や世界樹周辺のモンスターと当たる事が多いが、ここでも痛恨・【バシルーラ】・ザキ系の様な決定打を持ってない事が災いし、大抵は【グリズリー】【デスストーカー】の噛ませになる他、長期戦になると【キメラ】【ゾンビマスター】に負ける事もある。
また、守備力の高い【キラーアーマー】【ガメゴン】相手には雀の涙程度のダメージしか与えられない為、事実上の詰みとなっている。

リメイク版

攻撃力が85から105に強化された。
DQ3のリメイク版において【キャタピラー】【アントベア】などのように攻撃力が強化されたモンスターは少なからずいるが、その差は多くても+10程度であり、+20も上がったモンスターはボスクラスを除けばこいつだけ。
しかしこちらの装備品も増加したので強化されたという実感は薄く、やはり最下位種のあばれザルの強化(こいつはHPと守備力が強化された)の方が断然インパクトが強い。更には盗賊の登場により、命の木の実目当てにますます乱獲されることになった。
格闘場には対戦カードの固定化により、この種族で唯一登場しなくなった。登場していれば【ごうけつぐま】【バーナバス】のように、攻撃力の高さが実感できたかもしれない。
ただ、例外として【あやしいかげ】3体の対決にて(通常攻撃だけなので、やや判別しにくいが)紛れる事がある。
また、【オリビアの岬】周辺にある【すごろく場】の山のマスに時々登場する事がある。

小説版

【サマンオサ南の洞窟】で襲いかかってくるモンスターたちの中に紛れていた。

ダイの大冒険

【デルムリン島】に住むモンスターの一体として登場。
連載版第1話のカラーページにおける配色からコングと判断できるが、これ以外の系統モンスター登場シーンもコングのつもりで作画されていたかは不明。
 
アニメでは新旧共にあばれザルに統一されており、キラーエイプともども登場しない。

コングという名称について

勘違いされがちだが「Kong」というのはゴリラを意味する英単語ではない。ゴリラは英単語でも「gorilla」である。
コングとは、洋画「King Kong」で同名の映画に登場する巨大なゴリラのモンスターの固有名詞である。
(この映画の劇中設定では「コングとはマレー人の伝説に出てくる怪物の名前」とされている。)
ただし、ゴリラをモチーフとしたキャラクターにコングと名付ける風習はあまりにも広く浸透しすぎてしまっている。
現在では任天堂のIPの一つとして定着している『ドンキーコング』も、1981年の登場時は映画の制作会社と泥沼の訴訟合戦になったことがある。
00年代以降も他メーカーから配信されている『エルスの天秤』に同じネーミングのモンスターが存在していることから、相変わらずである。
 
「コング」という名はゴリラの生息地である「コンゴ」を捩ったものである(実際に90年代にも、コンゴを舞台に凶暴な人喰いゴリラが人間を襲う『CONGO(コンゴ)』という映画があった)とか、猿を意味する中国語方言とか色々説があるらしい。
ゆえに本来は翻訳は不能だが、あえて名前を強引に解釈すると「巨大ゴリラ型モンスター」やそこから転じて「サルのキャラクター」といったところだろうか。ある意味では和製英語の一種とも言える。