【マホプラウス】

Last-modified: 2023-06-28 (水) 20:22:25

ダイの大冒険

漫画初出のオリジナル呪文。漢字で書くと集束呪文。
自分に向けられた攻撃呪文を受け止め、自分の呪文に上乗せして放つ。ザボエラは「最大の切札」と称した。
劇中では妖魔司教【ザボエラ】が使用した。よく持ち歩いている【妖魔の杖】を媒体にして使うらしい。
ネーミングの由来は魔法(マホ)の威力を足し算(プラス)するから。往年のDQ呪文独特のネーミングセンスを踏襲している。
 
【ダイ】一行を急襲した際、部下の【サタンパピー】に十発近くの【メラゾーマ】を撃たせてその威力を集束、自分の呪文をも上乗せして発射してみせた。
しかし、ザボエラの独断を止めに来た【ヒム】に割り込まれ、全身【オリハルコン】の金属生命体である彼にあっさりと無効化されている。
派手な演出とは裏腹に、その破壊力は新たな強敵であるヒムの引き立て役で終わってしまった。
しかも、ヒムたち【ハドラー親衛騎団】には特大のメラゾーマすら通じないという危機感から、【ポップ】【メドローア】習得にも繋がっている。
引き立て役の上に敵のレベルアップのきっかけになってしまうなど、いろいろ不遇な呪文である。
 
単行本に書かれた呪文の紹介文は

妖魔司教ザボエラが最大の切り札と豪語する強力呪文!
自らの身体に他人の攻撃呪文をうけ、そのすべての威力を自分の呪文に加えて放つ驚異の奥義だ!!
仲間の人数さえそろえれば、破壊力は極大呪文以上になる!!
ザボエラが使える攻撃呪文ならすべてに適用できる…!!
火炎呪文だけでなく爆裂呪文なども集束可能なのだ!!
配下のサタンパピーたちの火炎呪文をその身に集め、超火炎に…!!
自分の手を汚さず他人の力ばかり利用するザボエラらしい必殺呪文だ…!!

と、やけにハイテンションでザボエラごとこの呪文をこき下ろしているが、本家DQには既に「他者の魔力を利用する呪文」【ミナデイン】が登場しており、じゃあ勇者が使うミナデインも卑怯なのか?と2chの某スレで物議をかもした。
魔力を借りているだけでミナデイン本体を撃っているのは勇者自身だから別物、と言えなくもないが、マホプラウスもザボエラが使える呪文に味方の同じ呪文を上乗せするので、「自分の手を汚さず他人の力ばかり利用」とは言い難い。
やはり、使用者がザボエラであるという一点で「汚い呪文」のような評価をつけられたのだろう。
 
しかしこのマホプラウス、『魔力を分けてもらう』のではなく『自分に撃たれた攻撃呪文を利用する』という点でもミナデインと大きく異なる。
作中では味方の放った呪文を集束した例しか描かれていないが、敵の放った呪文も吸収して威力上乗せで撃ち返せるのであれば、自分も使える呪文のみという制約こそあれ【マホカンタ】【ミストバーン】【闇の衣】のような攻防一体の防御手段になりうるのだ。
ザボエラ自身が極めて優れた魔道士であることを考えれば、資質的に絶対に使えないデイン系や他の魔道士が開発したオリジナル呪文以外なら大抵の呪文には対応できるとも考えられる。
 
ただ、呪文を向けられたポップが「ルーラで逃げたら(後ろの)チウだけ焼け死ぬッ!!」と考えており、それから察するに、ルーラを使うなどすれば、回避自体は難しくないと思われる。
 
ちなみに本作では【鎧の魔剣】【鎧の魔槍】などが「呪文の威力に関わらず無効化」という完全耐性型の効果を実現しているが、大魔王【バーン】の放つメラゾーマ【カイザーフェニックス】はこれを打ち破れるという描写もあった。
集束量の上限にもよるだろうが、マホプラウスで強大化させたメラゾーマでも、同じように耐性を貫通できたのかもしれない。
しかし、作中ではヒムに防がれた時の一度しか使われなかった。
その性質からして、収束したい呪文を命令どおりに撃ってくれる仲間が多数いないと最大の効果は得られないし、敵の呪文を利用できるとしても、都合よく自分が撃ちたいのと同じ呪文を何発も撃ってくれるとは限らないのだから、扱いが難しい面もあったと言える。
ダイ大の作風自体も多数の兵より1人の勇将がピックアップされる戦いが多く、そうした数の利が活かされにくい環境であるのも向かい風と言える。これが出てきたのがロト紋ならばそうした戦いが多くあったためこの呪文の有効性が上がった可能性は高い。
ザボエラ自身、自力での戦闘よりも【超魔生物】の研究にシフトして【超魔ゾンビ】という発想に行き着いたため、戦闘用呪文を使う機会自体が減っていたのもあるだろう。

DQMSL

ザボエラ専用技。消費MP0。
自身を含む味方全員のMPを減らし、次のターンに自身が使用する呪文のダメージを2倍にする。
他の【魔力かくせい】系特技とは異なり、次のターンの行動順が回ってくる前に倒されて蘇生させたり【亡者の執念】が発動しても効果が維持されるという特徴がある。
だが、ザボエラには【ザオリク】【イオマータ】【ギラマータ】【ジゴデイン】【バギマータ】といった有用な呪文を後天的に習得させられるため、正直非常に邪魔である。
とはいえクエストによってはマホプラウスを使って魔力かくせい状態になっておくのか有効な場面もあるため、【毒牙の鎖】よりは遥かにマシだが。

星ドラ

メラ属性の全体攻撃呪文。ザボエラが使用するが、超魔ゾンビが登場しない都合上、二連戦の内二回目のラストゲージで使うという流れになっている。