ゲーム中のあるキャラクターの独白という体裁で進む物語である場合、その独白をしているキャラの事。
FFでは10のティーダと10-2のユウナ、13でのヴァニラ、FFTでのアラズラム・J・デュライが相当する。
また、物語の一部のイベントにおいてだけ語り部がいるケースもある。
- 作品によっては複数いたり、内容が事実じゃない事(≠嘘)だったり、難解な伏線になる事も。
そして語り部は全てを知る。
FF7
ニブルヘイム事件についてクラウドが語るシーンがある。
回想シーンとはいえクラウドを自由に操作することができる。
母親との回想シーンはその後の運命を考えると切ない。
またクラウドは語っていた時に自分の記憶が食い違っている事に気づいておらず、いわゆる「信頼できない語り手」としての役割も果たしている。
FF10
物語はゲーム起動時のオープニング映像にある通り、ザナルカンド到着後ユウナレスカに謁見する直前、
キャンプを張っている場面でティーダが今までの事を回想し皆に語る、という体裁で始まる。
彼が語るのはそれまでのシーンの事である為、ユウナレスカ謁見後はイベントシーンでの独白は見られなくなる。
- FF10のシナリオの大半がティーダの独白の中で進められている。
独白以外にも「『シン』の毒気」を方便とするなど、周囲の人物から知識を引き出す役割も担っている。
FF10-2
シューインが映ったスフィアの謎を解く為、そしてティーダに再会する為に冒険に出たユウナの視点からみた物語。
永遠のナギ節という大動乱の時代を生きる人々の姿、自分の目的に協力してくれる仲間、そして自分達と重なるシューインとレンに対する思いが率直に語られている。
FF12
作中に度々「ハルム・オンドール4世『回顧録』」が挟まれる。
ヴァン達の冒険だけでは分かりにくい世界全体の動きを説明してくれる。
しかし、オンドール侯が晩年に書いた自叙伝なので、彼に不利な事柄は意図的に隠されたり変えられたりしており、全てが事実ではない。
- 後年のオンドール候が当時の状況をそのように書き記している、というだけなので、プレイヤーが目にする範囲では意図的な隠蔽・改竄は見受けられないが。
「さる筋から入手した情報」に基づいてアーシェの死を発表したくだりなど、回顧録内の別項にヴェインの策謀についても記しておかないと侯自身の不手際でしかない。そのように処理したほうが都合が良いと判断すれば口裏を合わせるだろうが、それはクリア後の世界情勢の話。
当初は回顧録のような語り部を挟む予定はなかったらしい。
しかし節目で状況整理しないと何があったか分からないとスタッフ内で意見が出たことから作られた。
回顧録が挿入されるのは全部で4ヶ所。
(「オープニング」「レックス編終了後」「軽巡洋艦シヴァクリア後」「ドラクロア研究所クリア後」)
オンドールの声を入れる予定だったらしいが、回顧録の内容は最後まで推敲されたため無印版には入っていない。
後日発売されたIZJS及びTZAにおいて収録された。
FF13
物語は主人公ライトニングではなく、ヴァニラの視点や感情が語られている為ヴァニラが真の主人公だとする声もちらほら。
- もっとも彼女は物語の引き金を引き、そして閉じたキーパーソンであり、黙示戦争の事を記憶している唯一の人物でもある。
FF14
蒼天のイシュガルド以降、メインクエストでの新エリア突入時や物語の区切りでナレーションが挿入されるようになった。
同作では回顧録を読む形でその筆者フォルタン伯爵(オルシュファンの父)の語りが入る。
以降は旅の同行者が語りを入れるが、暁月のフィナーレのみ趣がやや異なる。その真相は終盤に明かされる。
FFT
歴史学者アラズラムが先祖オーラン・デュライの遺したデュライ白書について語るという体裁で進む物語。
こういう事]とかこういう事も大真面目に語ってたりするのかと思うと結構笑える…かも。
- サガフロ2も語り部がナレーションを入れており、その人物がアラズラムと似た立ち居地にいることが確認できる。
本編の物語は「オーランの書いたデュライ白書、を元にアラズラムが執筆したブレイブストーリーという書物」という設定。
つまり書き手のフィルターが二重に掛けられたものであり、これが本当に獅子戦争の真実であるのかは誰にもわからない。全ては400年前の過去の中である。
それまでにイヴァリースの人々が知っていた過去もグレバドス教会の検閲が入ったものであるとアラズラムは主張している。
ただし、それまで全ての記録が抹消されていたラムザ・ベオルブについて記載されたデュライ白書が公開された途端、大逆犯であるという記録も残っていないはずなのに教会側は「白書の内容は虚偽でラムザは大逆犯である」と主張し出す。
教会によって獅子戦争中の出来事の一部が隠蔽されていたのは間違いないようである。
DFF
DDFF
ルフェインのシドのみ引き続き担当している。
神竜は「究極の幻想へ」がないため今作では語り部とはなっていない。
FF零式
ストーリーの進度関係上「戦争状況」を語る人が居る。
各章の章・タイトルはディーヴァが、
それ以外の各戦況を伝えるナレーションの二つが存在する。
前者はOPにもキャラクターとして登場するが、後者はFFでは珍しい純粋なナレーションである。
ナレーションは旧日本軍の戦争映画のようなノイズがかった映像と共に、
時刻が字幕で、また一部セリフが真っ黒の画面に白文字で表示されるものとなっている。
上記のような演出の入った映像、坦々と事実のみを語る様はまさに戦時下のそれなのであるが、
時々「蒼龍ルシのソウリュウによるブレス攻撃を~」のような、ちょっともにゃっとする台詞も存在する。