Aufkl.Panther

Last-modified: 2016-04-28 (木) 17:22:49

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格上LTもご覧の通りイチコロである

なんすかコレ?

Aufklärungspanzer Panther、すなわちパンター偵察戦車
偵察車両の防御力向上が必要だね

パンターの車体を流用した偵察戦車を作っちゃえばいいんじゃね?

やっぱもったいないからやめよ?

結局試作されずに白紙になったかわいそうな子

WoTでの立場

ドイツLTルートの到達点であるRu 251の手前に立ちはだかる高い壁...であった
中戦車としてもデカいパンターの車体を流用した軽戦車と言う時点でどれだけバカでかいかはお分かりいただけるだろう
足も特別速いわけではないので被弾面積が非常に大きく、低い隠蔽率も相まってただの動く的
もちろん置き偵もその隠蔽率のせいで難易度が高くなっている
軽戦車としての動きを徹底して慎重に立ち回らなければいけない苦行難易度の高い戦車であった
そのLTとしての性能の低さから、中には偵察を諦めてLT迎撃専用車両として運用するものまでいたとかいなかったとか

あまりにも酷すぎたので9.9アップデートでSpähpanzer?に置き換えられてゲームから削除されてしまった
なお戦績はそのまま残っているようだ

ラムアタッカーとしての実力

ベースのPantherが中戦車としても重い方だったこともあり、同格LTの中でも重い方であるブルドッグですらせいぜい25tのところ、偵パンの重量はなんと42t!!
本車がマッチングしうるTier6以上のHTのうち、Churchill VIIよりも重いのだ(VK36.01Hともいい勝負)
それだけの重さがありながら900馬力のエンジンで一応60km/hを出すことはできるため、速度と重量を兼ね備えた、まさにラムアタックのために生まれてきたような車両である

正面装甲も85mmはあるので並のLTとの衝突ならこちらの方が大ダメージを与えられる
さすがに全速前進同士での正面衝突ならこちらも致命傷を負うが、敵は死んでこっちはかろうじて生き残るなんてこともあるとかないとか
ただしモロに衝突すればこちらもほぼ確実に履帯が大破するので実戦で使える場面は限定されてくる

しかしそのラムアタックの実力は本車に残された唯一と言ってもいい魅力であり、筆者もその魅力につられて置き換え直前にフリー経験値を突っ込んだ一人である

で、どう使うの?

ある晴れた日のこと。

 

WoT学園高学年の生徒たちが、今日も元気に鉱山での戦闘演習に励んでいました。
真ん中の丘を誰が最初に取るか、生徒たちは今日も自信満々に話し合います。

 

「お前らはすっとろいから俺の後についてくるんだな!」

 

と威張ってるのはアメリカのわんこくん。10連オートローダーをもらって最近ちょっと生意気です。

 

「あなた装填時間長いあるよ。ワタシが一番乗りのほうがいいから下がってるヨロシ」

 

中国からやってきたWZ-132くんが、負けずに反論します。
そこへ、砲身を手入れしているB-C25tさんが、後輩達をなだめます。

 

「はいそこ騒がない。あんた達装甲も体力もないんだから無茶しちゃダメよ。
ちゃんと私のアシストすること!いいわね!」
「ちぇ、B-C姐さんが言うなら仕方ないや。」
「装填中はワタシ達任せるヨロシ!B-C姐には一発も当てさせないあるよ!」
「まぁ、こんだけ快速車輌がいれば、今日の丘奪取も楽勝ね。」

 

各車ともに意気込み高く、今回の演習に挑みます。

 
 

カウントダウンが終わり、快速車輌達が一斉に丘へと登ります。
先頭に立ったのはB-Cさん。わんこくんと132くんが次いで、綺麗な単縦陣を組んでいます。
「敵の快速車輌はせいぜいドイツのLTくらいよ。全員登って隠れている敵を炙り出しなさい!」
話しつつ、鉱山中央の坂に差し掛かった直後。

 

B-Cさんに大きな衝撃が襲いかかりました。

 

車輌は敵の眼前に晒され、身動きもできません。どうやら履帯が切れてしまっています。
ふと砲身を上げると、前にはとある戦車の姿が。
ドイツのパンター中戦車のようですが、
パンターの最高速度では丘に登り切る前に集中砲火されるでしょう。

 

「ま、まさかドイツのLTって…これなの!?」

 

その軽戦車とは思えないほどの巨体、そして重量。
B-Cはただの衝突で、すでにHPを1/3ほど消耗していました。
しかし、そこは歴戦の戦士。落ち着いて履帯を修理して、
射線から逃れようと後退しようとしますが、それでも車体は動きません。

 

「姐さんごめん、追突しちゃった…」

 

後ろには、同じく履帯が切れているわんこの姿が。
運悪く、彼は敵の攻撃を受け、エンジンも損傷していました。
ただ、その後ろにいた132くんはしっかりと回避し、丘頂上へ向かって駆けていきます。

 

「やっぱりオートローダーはダメあるね。ちゃんと前見るヨロシ」

 

そこへ、敵の巨大LTの砲口が、132くんを捉えます。
彼が積んでいたのは、10.5cm榴弾砲でした。
132くんは一刻もはやく丘を目指すため、一直線に丘上を目指します。

 

「132くん、早く車体の向きを変えて!!」

 

B-Cさんは叫びます。が、時はすでに遅く。
10.5cm榴弾砲から、大きな大きな砲弾が飛び出ていました。

 

飛び出た砲弾は、132くんの側面を貫通し、彼の弾薬庫内部で爆発。
WZ-132くんの砲塔が、高々と鉱山の丘の上を舞いました。

 

「姐さん、装填終わったぜ!132のためにも、早くあいつを倒すんだ!」

 

死を免れられない以上、せめてあの巨大LTを道連れに…
B-Cさんもそう思い立ち、装填が終わったばかりの砲弾達を、敵のLTに叩き込みます。
B-C25tとわんこくんの集中攻撃。オートローダー2両分の火力を受けたドイツのLTは、
弾薬庫が壊れ、エンジンから煙が上がり、そして・・・

 

彼は、あっけなく死にました。

 
 

鉱山の丘には、4両の戦車の残骸が、転がっていました。