2-1 (夢との会話)
謎の声 | あら?びっくり!ガネーシャを倒しちゃうなんて~ |
キアナ | あはは、崩壊獣が弱すぎただけだよ。ただのB級戦乙女と思わないでよね!実力はS級レベルなんだから! |
謎の声 | 本当に口だけなんだから...実力があったとしても、S級戦乙女たちの足元にも及ばないのにね~ |
謎の声 | 私も14年前はS級戦乙女たちの実力をこの身で味わったのよ。 |
キアナ | 14年前!?ちょっと待って!なんでまだ夢の中にいるのよ!?あの豚を倒せば目覚めるって言ってなかった? |
謎の声 | うふふ、そんな約束してたっけ?私はとっても寂しがり屋だから、ここで永遠に付き合ってちょうだいね~☆ |
キアナ | そんなの嫌だ!帰らせてよ! |
2-3 (現実に帰る)
ブローニャ | ブローニャのデータによると、キアナは既に寮に辿り着いたようです。通路構築中...完成度80%。 |
謎の声 | キアナ...行っちゃうの?また一人ぼっちに戻るのね...本当に寂しいわ.. |
謎の声 | でもいいや!いつか戻ってきてくれるよね! |
ブローニャ | 通路構築完了。ねぼすけキアナ!早く起きてください! |
2-4 (夢判断)
キアナ | あ!頭が...痛い... |
ブローニャ | キアナを目覚めさせるため、ブローニャは危険を犯して、昏睡状態の人を呼び覚ます特殊技巧を使いました。 |
キアナ | 特殊技巧って? |
ブローニャ | ロボットの鉄拳です。 |
キアナ | え...そんな!私の知恵が詰まった頭脳になんてことを!? |
芽衣 | キアナちゃん、大丈夫よ。いちばん重要なのは目覚めることなんだから... |
ブローニャ | 一つ気になることがあります。ブローニャの分析によるとキアナの脳は夢を見ている時に2種類の脳波を出していることが判明しました。 |
芽衣 | 2種類の脳波? |
ブローニャ | 解析装置による詳しい分析が完了するまで、ブローニャは具体的な原因を推定出来ません。 |
ブローニャ | 現時点で言えるのは、キアナの脳には、何かしらの異常があるということです。 |
キアナ | 病気なんてないよ!あ...のんきに喋ってる場合じゃない!急いで艦橋に行かないと! |
2-5 (S級戦乙女)
姫子 | キアナ、どうしたの? |
キアナ | 姫子に聞きたいことがあって。14年前、天命にはS級戦乙女がいたの? |
姫子 | 14年前のS級戦乙女...私が知る限りでは1人だけね。 |
姫子 | でも彼女の情報は機密だから教えてあげられないわ。聞いてどうするつもり? |
キアナ | あ、理由はないの。ただ、自分の目標を定めたかっただけ。最終的には私もS級戦乙女になるんだから! |
姫子 | 昼間から夢はおよしなさい(ボイス:まだ昼よ!)!B級戦乙女のキアナはまず、目の前の任務をこなすことね。 |
2-6 (艦橋の入り口)
姫子 | よくやった!それが艦橋につながる通路よ。 |
ブローニャ | 姫子少佐、ブローニャはここで休みたいと思います。 |
ブローニャ | このエリアなら戦艦の制御ネットワークにアクセス出来ます。解析に一定の時間を要しますが、大丈夫です。 |
姫子 | ブローニャ、出来るの?天命が10時間以上費やしてもその戦艦の防衛システムを突破出来てないのよ! |
ブローニャ | 心配無用です、少佐 |
ブローニャ | ブローニャが制御ネットワークシステムにアクセスした結果、戦艦のプログラムがロゼッタストーンシステムに準拠して構築されたものであることが判明しました。 |
姫子 | ロゼッタストーンシステム?それはおかしいわね。それじゃわざとこの戦艦を他人に乗っ取らせようとしてるってことになる。 |
姫子 | ブローニャ、あなたの解析が終わったら、このあたりの問題もはっきりさせたいわ。 |
ブローニャ | 了解。 |
芽衣 | じゃあキアナちゃん、ここで一休みしましょう。 |
キアナ | 休みと言った途端に意識が... |
2-7 (三度目の夢)
謎の声 | うふふ、お帰りキアナちゃん! |
キアナ | ああ...また夢なのね... |
謎の声 | あれ?もう驚いてくれないの? |
キアナ | 私を驚かそうなんて100年早いんだから!それに、寮にさえ行けばこの夢から出られるんでしょ? |
謎の声 | うーん...そうね。たしかに私はあなたが出ていくのを止められない。 |
謎の声 | だから発想を変えて、ここから寮までの道に障害を設けようと思うの。 |
謎の声 | もし寮にたどり着けたらご褒美をあげるよ~もちろん、たどり着けたらの話だけどね。 |
キアナ | ご褒美?私はそんなのに釣られないよ! |
キアナ | でも...芽衣先輩と夢で結婚させてくれるなら考えなくもないね。 |
謎の声 | うーん、残念。ご褒美はそれじゃないよ。14年前のS級戦乙女が誰なのか知りたいんでしょう? |
謎の声 | ご褒美として彼女の名前を教えてあげる~。 |
キアナ | うん!約束だよ! |
2-9 (S級戦乙女の名前)
謎の声 | おめでとう!あなたの勝ちね! |
キアナ | ふふん♪私が勝ったんだから、おとなしく教えなさいよ! |
謎の声 | あらあら、そんなに急がないで~あなたも薄々感づいてるでしょう?そのS級戦乙女の名前を。 |
キアナ | もう...とぼけないで早く教えてよ! |
謎の声 | セシリア。フルネームはセシリア・シャニアテ。 |
キアナ | やっぱり... |
謎の声 | セシリア...彼女の夫はジークフリート。ジークフリート・カスラナ。 |
謎の声 | そして彼女の娘はキアナ・カスラナ。そうでしょ? |
キアナ | なんで?どうしてあなたが私のママを知ってるの!?ママは...私が小さい頃に亡くなって... |
謎の声 | どんな人だった?目の色は?いい声してた? |
謎の声 | 歌は上手かった?優しかった?強かった?それから...どうして死んだのか? |
謎の声 | あなたがお母さんについていろいろ聞きたいのは知ってるよ。 |
謎の声 | お父さんが話そうとしなかったからでしょ? |
キアナ | ねぇ、ママのこともっと教えてよ! |
謎の声 | それは困るわ!じゃあこうしましょう。新しい相手を用意してあげる。 |
謎の声 | 悪夢に出てくる相手にはピッタリよ~そいつを倒したらもっといろいろ話してあげる。 |
キアナ | ちょっと待って! |
2-10 (三度目の目覚め)
姫子 | キアナが目を覚ましたようね。ブローニャ、報告を始めて。 |
ブローニャ | 戦艦のシステムの解析度は20%。完全に解析し、システムを掌握するまであと20分かかります。 |
姫子 | それじゃ引き続き艦橋に向かって。 |
姫子 | そこから艦橋まで約20分よ。 |
2-12 (戦前整備)
姫子 | もうすぐ艦橋よ。ブローニャ、解析の方はどう? |
ブローニャ | 解析度80%。後5分かかります。 |
姫子 | それなら3人はそこで一休みして、万全の状態で艦橋に入るといいわ。 |
ブローニャ | キアナ、顔色がとても悪いみたいです。もう5分だけ頑張ってまた寝たらどうでしょうか? |
キアナ | 布団から出られないみたいに言わないでよ!ただ、戦艦に来てから...ずっと...意識がちょっと...遠く...ふああ... |
2-13 (セシリア、私の母)
キアナ | もしもーし、また来たよ! |
謎の声 | うふふ、ご褒美が欲しくて来たのね。それじゃ、私のかわいい、親愛なる最愛のキアナちゃ~ん |
謎の声 | 今度はお母さんのどんなことが知りたいの? |
キアナ | 私が知りたいのは... |
謎の声 | じゃじゃーん!先に言っとくね。ご褒美はあと一回しかあげられないよ。 |
キアナ | 何よ!ふざけないで!あなたが無理やり引きずり込んだくせに! |
謎の声 | 残念なことに、この戦艦から回収した崩壊エネルギーの殆どを消耗しちゃって、この夢を維持できなくなっているの。 |
謎の声 | さて、最後のご褒美は何が欲しい? |
キアナ | 私は...ママが死んだ経緯を知りたい。 |
謎の声 | おお、それは良い質問だね。彼女が死んでいなかったら、あなたはお父さんと二人暮らしすることもなかったものね。 |
謎の声 | 手料理を食べられて、歌声を聞けて... |
謎の声 | 一緒に服を買いに行って、髪をとかしてもらって。 |
謎の声 | あ~なんて暖かくて幸せで円満な生活なのかしら。 |
謎の声 | ...な~んてことを考えていたわけね。かわいいキアナちゃん~ |
謎の声 | じゃあ、ご褒美は寮についたらあげる! |
2-16 (歴史の真相)
謎の声 | おめでとう! |
キアナ | 無駄話はいいから、早く質問に答えてよ! |
謎の声 | あ、お母さんが死んだ経緯ね。じゃあ...答えてあげるのも世の情け。 |
謎の声 | ああそうだ、天命の連中があなたの芽衣先輩をどう呼んでいるか知っているでしょう? |
キアナ | 第三律者? |
謎の声 | そう、そのとおりよ。その芽衣先輩は長空市で崩壊事件が発生したとき、崩壊エネルギーに選ばれ、 |
謎の声 | 崩壊の代弁者である律者になったけど、偽物に過ぎなかったね~ |
謎の声 | まあ、それはいいとして...第三律者がいるってことは、第一、第二もいるってことで... |
キアナ | そんな簡単な算数、私でも分かるし!馬鹿にするな!第一、第二がいるから第三がいるし、その次は第四でしょ! |
謎の声 | 違う違う、数字のことを言いたいわけじゃないの...そう、言いたいのは... |
謎の声 | 14年前、第二律者が第二次崩壊に伴ってシベリアに現れたってこと。 |
謎の声 | 彼女は「空間」という壊滅的な概念を操る律者で、彼女が現れて以降、シベリアは虚数空間に巻き込まれてしまったの。 |
謎の声 | もしその規模が拡大を続けたら、世界の半分が滅びてしまう。 |
謎の声 | その時律者の討伐に向かったのが、天命で唯一のS級戦乙女... |
謎の声 | 貴重な...唯一無二の...たった一度しか使えない対崩壊人型兵器... |
謎の声 | それがキアナのお母さん、セシリア・シャニアテだったの~ |
キアナ | そうか、第二律者に殺されたのか! |
謎の声 | そうとも言えるけど、そうとも言えない。その時、セシリアは確かに第二律者に苦戦していた。 |
謎の声 | けど、第二律者がトドメを刺すチャンスが来る前に、天命の連中が... |
謎の声 | うふふ、セシリアの失敗を恐れた連中が、シベリアに向かって戦術ミサイルを放ったの。 |
謎の声 | まあ、希望を抱いていたのではなく、単に一発放ってみただけでしょうね。 |
謎の声 | それが予想に反して、まあ望外の喜びっていうやつ?その時点で崩壊が止まったの。 |
謎の声 | もちろん叙事詩の結末はみんなこうね。「ドラゴンを退治した勇者は、凶悪なドラゴンと共倒れになりました」って感じで~ |
キアナ | なんてことを!天命は人類を守るために戦ってるんじゃなかったの? |
謎の声 | まあ人間は身勝手な生き物だからね。私も時々、自分が既に人間ではなくなったことを喜んでるよ。 |
謎の声 | じゃ、ご褒美は以上!さようなら~ |
キアナ | 待って!まだまだ聞きたいことがたくさんあるの! |
キアナ | あなたは誰なの?なんでママのことを知っているの?なんで私の夢に出てくるの? |
謎の声 | 私はあなたのもう半分だから~同じ冠を頂く者なのよ。 |
謎の声 | あなたと一体化したいのはやまやまなんだけど、まだその時じゃない。 |
謎の声 | 私は王座で待ってるわ。王座の扉を開くには4本の鍵が必要だけど、あなたは今一本しか持ってない。 |
謎の声 | すべての真相を知りたいなら訪ねてきてね。 |
2-17 (謎のメール)
姫子 | ブローニャが戦艦のシステムをハックしたわ。艦橋に入る準備を! |
ブローニャ | 姫子少佐、データ解析中に怪しいメッセージを発見しました。 |
姫子 | 何のメッセージ? |
ブローニャ | 送信元不明のメールです。その内容は... |
ブローニャ | 親愛なるキアナ、こんにちは!この戦艦、ムーンライト・スローン(月光の王座)は14年の時を経て、あなたにお返しします。 |
ブローニャ | あなたは王座につき、新たな世界を創造することになります。しかしその前に、4本の鍵を探さなければなりません。 |
ブローニャ | 征服の雷、疫病の炎、渇望の嵐、静謐の死。 |
ブローニャ | そうだ、戦艦のパスワードはあなたの誕生日ですよ。 |
キアナ | 王座?4本の鍵? |
姫子 | 誰から来たメールなの!?キアナ、何か知らない? |
キアナ | ううん...全然知らない...そんな戦艦をプレゼントしてくれるようなお金持ちの友達も居ないし。 |
姫子 | 「渇望の嵐」って...まさか!? |
テレサ | 少佐、あたくしに答えさせて。 |
芽衣 | テレサ学園長、どうしてここに? |
テレサ | 「渇望の嵐」とは、3年前に行われていた機密の研究計画...その内容は... |
テレサ | 強大な崩壊エネルギーの結晶「デザイアジェム」を利用して、律者に匹敵する力を得るというものよ。 |
キアナ | 律者に匹敵する力!?そんなバカな! |
テレサ | とにかく、その「デザイアジェム」が鍵のはずよ。 |
テレサ | ジェムは現在、ニュージーランドのオセアニア支部にて保管されているわ。 |
テレサ | あなたたち3人はこの任務が終了したらオセアニア支部に行って、ジェムを取り戻してきなさい。 |
2-19 (艦橋探索)※CG
芽衣 | キアナちゃん、ブローニャちゃんに誕生日を教えてあげて |
キアナ | えー!嫌よ!誰があんなスパムメール信じるもんか! |
芽衣 | 仕方ないわね...ブローニャちゃん、キアナちゃんの誕生日は12月7日よ |
アナウンス | アクセス権限、承認 |
アナウンス | 目的地を聖フレイヤ学園に変更します |
キアナ | へー、パスワードってほんとに私の誕生日だったんだ... |
キアナ | もう!今日は一体どうなってるの? |
芽衣 | 聖フレイヤ学園に戻って戦艦を解析すれば、全てが明らかになりそうね |
芽衣 | 今のところ、戦艦を送ってきた人に悪意はなさそうだけど... |
??? | その戦艦、お前たちに渡すわけにはいきません |
??? | ブローニャ!戦艦を取り戻しなさい! |
ブローニャ | ヴァルキリーシステム、強制コントロールシステム 再起動 |
ブローニャ | 最高権限指令、入力確認 |
ブローニャ | 周囲の敵を排除します |
2-20 (裏切りの銀狼)※CG
芽衣 | ブローニャちゃん!しっかりして! |
ブローニャ | 芽衣姉様...どうかしましたか? |
芽衣 | 良かった...正気を取り戻したのね! |
キアナ | まさか!ブローニャちゃんがまた操られてたの...? |
姫子 | やっと通信が回復したわ |
姫子 | キアナ、何があった? |
姫子 | 「操られていた」とはどういうこと? |
キアナ | ううん!そんなこと全然言ってないよ! |
姫子 | ふーん...怪しいわね... |
姫子 | まあいいわ |
姫子 | 聖フレイヤ学園に戻ったあと |
姫子 | ただちにニュージーランドへ向かい、デザイアジェムを奪還せよ! |
三人 | 了解! |
S2-1 (ブローニャ侵入)
姫子 | キアナ!戦乙女の理論試験の成績が発表されたわ!何点だったかわかる? |
キアナ | ってへ、もちろん0点でしょ?聞くまでもないよ! |
姫子 | なんでそんなに平然としてるの!?適当に答えたって点数は貰えるのよ?それなのに白紙だなんて... |
キアナ | カスラナ家の家訓は「誠実」だってパパに教えられてるの! |
キアナ | 適当に答えるなんてこと、カスラナ家の戦士には出来ない! |
姫子 | はぁ...間抜けなんだから...試験に落ちたら芽衣と同じクラスにはいられないのよ。それでも家訓を守るっていうの? |
キアナ | え!?なんでそうなるの!嫌だ嫌だ!姫子お姉様~なんとかしてくださいよ~ |
姫子 | 本当にどうしようもない子ね!分かったわ、テレサ学園長に姪っ子であるあなたを大目に見てくれるか聞いてあげるわよ... |
S2-3 (艦橋へ急ぐ)
キアナ | あ~あ、まさか夢でまた戦乙女試験を受けるとはね |
芽衣 | キアナちゃん、何を言ってるの? |
キアナ | 実はさっき昏睡してたとき、半年前の戦乙女試験の夢を見てて。ホント思い出したくないんだけど。 |
芽衣 | キアナちゃんはずっとあの試験のことを気にしてるの? |
キアナ | そうだよ!テレサのやつに最後にB判定を下されたけど、A判定だって思ってるもん! |
芽衣 | キアナちゃん...学園長はちゃんとルール通りに評価してるよ?「戦乙女等級評定規則」を読んだことある? |
キアナ | 私がマンガしか読まないのは芽衣先輩だって知ってるでしょ。 |
芽衣 | そうだったわね...次の休憩のときにでも説明してあげるわ。 |
S2-4 (機密情報)
芽衣 | キアナちゃん、戦乙女等級評定規則の補講をしてあげる! |
キアナ | わーい、芽衣先輩に拍手~! |
芽衣 | まず、戦乙女になるには試験を受ける必要があって... |
キアナ | 知ってる知ってる!崩壊エネルギーの適応性の試験でしょ、いわゆる適性検査! |
芽衣 | え...意外と知ってたのね。 |
キアナ | 前に検査を受けたとき、成績が優秀なあまり、あの姫子おばさんでも褒めてくれたんだよ! |
キアナ | おばさんが「崩壊エネルギーの適応性の強さがあなたの唯一の長所みたいね」って言ってたから、私よく覚えてる! |
芽衣 | それって...褒めてるようには聞こえないんだけど...ともかく、崩壊エネルギーの適応性は戦乙女等級を決める上で最も重要な指標なの。 |
芽衣 | その他にも、戦闘技術や理論知識、チームワークと言った能力を試すため、戦乙女認定試験が行われるのよ。 |
芽衣 | キアナちゃんは崩壊エネルギーの適応性がものすごくあるけど、理論知識の成績が良くないのよ。 |
キアナ | そんなのどうしろっていうの!? |
キアナ | 理論の試験なんて物理や科学、歴史、地理なんかで役に立たないものばかりでしょ。 |
キアナ | だからほとんど白紙のまま出しちゃってるんだけど... |
芽衣 | キアナちゃんやればできるんだから、進んで勉強すればきっとすぐ合格できるわよ! |
S2-5 (夢の中の賭け)
キアナ | ふん、やっぱり考えるほどムカつく! |
芽衣 | え?どうして? |
キアナ | その理論の試験ってやつのことを考えてたんだけど、そんなもの戦士にとって全く役に立たないでしょ? |
キアナ | それさえ合格してれば私はとっくにA級戦乙女だったのに! |
芽衣 | 違うわよキアナちゃん!理論は戦乙女に取ってすごく重要なの。 |
芽衣 | そうね、例えば私の体内にある第三律者の能力は知ってるでしょ。 |
キアナ | 雷を操れるんでしょ?長空市で初めて会った時、「彼女」に麻痺させられちゃったもん。 |
芽衣 | そう、そのとおりよ。でも、知ってる? |
芽衣 | 普通は空気が絶縁体になっているから、雷を使って攻撃するには相当な電圧差で空気を切り裂く必要があるのよ。 |
芽衣 | 戦乙女が身に着けているセンサーは敵の電圧を感知できるのよ!知識がちゃんとあれば... |
芽衣 | センサーのデータから攻撃のタイミングを判断し、雷に打たれず敵を倒せるわ。 |
キアナ | よくわからないけど...芽衣先輩が言うんだからきっとそうだね!理論の知識の必要さも認める! |
芽衣 | 認めるって...まずはしっかり勉強しないと! |
S2-6 (試練への道)
芽衣 | うん、最後にまとめをしましょう。 |
芽衣 | 半年前の試験でキアナちゃんは最高の崩壊エネルギーへの適応性が認められ、戦闘技術とチームワークも良い成績だった... |
芽衣 | だけど理論試験の成績が不合格だったからB級戦乙女になっちゃったの。 |
キアナ | 本当にムカつく!話は戻るけど、戦乙女に等級があるのってどうして? |
芽衣 | 天命の戦乙女は世界中で崩壊に対抗する部隊だから、どのみち評価体系が必要なのよ。 |
芽衣 | 戦乙女は試験の成績に応じてS、A、B、Cの4等級に分けられるの。 |
キアナ | そうだ!姫子おばさんってA級戦乙女でしょ? |
キアナ | 不公平もいいとこだわ!崩壊エネルギーの適応性で比べたら私のほうがずっと上なのに! |
芽衣 | そうね、A級戦乙女にならないと部隊の指揮は出来ないから。 |
芽衣 | 姫子少佐の指揮能力は流石だよね。 |
芽衣 | しかも模擬戦でのキアナちゃんと姫子少佐の対戦成績は1勝37敗2分けでしょ? |
キアナ | そ、それは...まだ成長期だもん!よーし見てろよー!頑張ればすぐにでもS級戦乙女になれるんだから! |
S2-9 (全てを知る者)
キアナ | テレサ! |
テレサ | キアナから急に連絡をしてくるなんてどうしたの? |
キアナ | 学園長ならきっと、14年前のS級とA級戦乙女に詳しいと思って! |
テレサ | 全然知らないよ。14年前はあたくしも無邪気な少女だ...えっと...そうでもないかな... |
テレサ | とにかく!そんな愚問には答えたくないよ。 |
キアナ | なんだよアイツ! |
ブローニャ | はぁ...またキアナが発狂しています。 |
キアナ | 発狂なんかしてない!ただ、第二次崩壊の時に参戦したS級とA級戦乙女の情報が知りたいだけだもん。 |
ブローニャ | 原則として、B級戦乙女がA級戦乙女のデータを見ることは出来ません。 |
キアナ | そうなの?それじゃあブローニャちゃんみたいにとっても賢い子でも知らないんだね... |
ブローニャ | 地面の中のミミズには、人類の偉大さはわからないものです。 |
ブローニャ | データベースにあっても、S級戦乙女の情報は最高機密ですから、ブローニャでも調べることが出来ません。 |
ブローニャ | ですが、A級戦乙女のデータでしたらブローニャの情報力にかかれば簡単に調べることが出来ます。 |
キアナ | えっ!本当!?良かったー! |
ブローニャ | まず。説明しておきますが、ブローニャはキアナの下品な口車に乗ったわけではありません。 |
ブローニャ | お馬鹿なキアナでも学ぼうとしているのを見て、人の真似をするサルが浮かんだだけです。 |
ブローニャ | それを哀れに思ってちょっとだけ同情しているだけです。 |
S2-10 (賭けの試練)
ブローニャ | キアナ、どうぞ。以前にお願いされていたA級戦乙女5人のデータです。ブローニャが見つけてきました。 |
キアナ | このファイルの写真...全部モノクロなのね。 |
ブローニャ | もう死亡しているからです。データの最後の行に...死亡した日時が明記されています。 |
キアナ | A級戦乙女の「天才」パトリック・ハイスミス |
キアナ | 最も優秀な重火器の使い手で、800km以上先から巨大崩壊獣を狙撃した記録がある。 |
キアナ | 戦乙女装甲にも特性のロケット弾42発を搭載し、一瞬で戦場を支配する力を持っていた。 |
キアナ | ...A級戦乙女ってみんなこんな化物みたいな存在だったの? |
ブローニャ | 当時は、A級戦乙女の審査が今より厳格でしたから。 |
ブローニャ | A級戦乙女は天命全体でも6人しかいません。彼女たちはとても強かったのです。 |
ブローニャ | A級戦乙女「梳る者」サロメ・ヨカナーン |
ブローニャ | 重力装置を使って、12枚の巨大な鋸歯を操り、1度に20体の崩壊獣を倒した功績があります。 |
キアナ | じゃあこれは?「混沌を継ぐ者」シュブ・ニグラス |
キアナ | 今でも史上最重と言われている長剣を軽々と使いこなしてた。 |
キアナ | 「暁光の重剣β」は刃の部分だけでも3m以上の長さを持っていたと言われている。 |
ブローニャ | もちろん強かったですが、「暁光の重剣β」は第二次崩壊で葬られてしまいました。 |
ブローニャ | この剣が、姫子少佐の使っている「暁光の重剣」のもとになった武器だそうです。 |
キアナ | 「空に浮かぶ紅蓮の炎」時雨沢綺羅子 |
キアナ | 様々なタイプの浮遊砲で目標エリアの全体を覆う壊滅的な打撃を主な攻撃手段として用いてた。 |
キアナ | そして1本の重剣と3本の重力刀を使い、 |
キアナ | 接近戦を主に用いるA級戦乙女「霜の剣客」程立雪。 |
キアナ | 死亡時刻...2000年2月7日16時49分。 |
キアナ | そんな凄い戦乙女でも第二律者との戦いには敗れちゃったの? |
ブローニャ | 彼女たちとともに戦死したS戦乙女級戦乙女のデータは厳密に保護されていて、ブローニャでも取得できません。 |
キアナ | 大丈夫だよ、ブローニャちゃん。ありがとう!これで十分だよ! |
キアナ | 彼女たちの名前...どうしてかわからないけどなんだか懐かしい感じがする... |
キアナ | 写真を見ていると、まるで会ったことがあるみたいな感じ...ありがとう、英霊の皆さん。 |
S2-11 (月光の王座)
姫子 | どうかしましたか?機嫌が悪いようですが。 |
テレサ | キアナのやつが変な質問をしてきたせいで、昔のことを思い出しちゃったのよ。 |
姫子 | キアナから質問してくるなんて...今日は太陽が西から昇ったのかしら。 |
姫子 | それにしても学園長が気分を害されるだなんてキアナは一体何を質問したんですか? |
テレサ | 14年前のことだよ。 |
姫子 | 14年前?あの子最近、いつも第二次崩壊のことを気にしているようですね。 |
テレサ | ふん! |
姫子 | それでどんな内容だったのですか? |
テレサ | 第二次崩壊の時に命を落とした戦乙女のことだよ。 |
姫子 | それなら教えて上げればいいじゃないですか、どのみち機密ではないのですから。 |
テレサ | 無理!連中のことを思い出すと頭にくる! |
テレサ | 「梳る者」の称号を持つサロメって知ってる? |
姫子 | とても有名ですよ、資料室にも彼女のモノクロ写真がありますから。 |
テレサ | アイツの装備、12枚の鋸歯の毎月の修繕費は都心のマンションが買えるくらい掛かってたのよ。 |
姫子 | 作戦がそんなに激しかったのですか? |
テレサ | 何が作戦なものですか!彼女は何をするときでも鋸歯を持ってたの。 |
テレサ | しかも天然で、毎回のように平らなところで転んで壊してた... |
姫子 | ...は? |
S2-12 (終わらない任務)
姫子 | じゃあ他のA級戦乙女のことならキアナに話してあげられましたよね? |
姫子 | 例えば立雪とか...彼女は無口だったので「霜の剣客」という称号になったそうで。 |
姫子 | そんな人なら問題はなかったでしょう。 |
テレサ | 無口ですって?声が酷かったからじゃない? |
テレサ | そもそも人と話す機会が滅多にないから、話しかけられると緊張する、緊張するとどもる。 |
テレサ | それのせいで無口だったの。 |
姫子 | ...それじゃ...「空に浮かぶ紅蓮の炎」時雨沢綺羅子は? |
テレサ | 綺羅子なんて名前の人間が存在するわけ無いでしょう...あれは自分で名乗った芸名よ。 |
テレサ | 彼女は自称世界を救うアイドルだったの。 |
テレサ | 挙句の果てに、戦乙女改造手術の後で「え?まさか戦乙女は歌は習わないの?」って。 |
テレサ | まったく!戦場で歌がなんの役に立つというのよ! |
姫子 | 当時A級戦乙女になったのはそんな連中ばかりなのですか? |
テレサ | そうよ!当時S級戦乙女のセシリアに気に入られていたのは。 |
テレサ | 彼女と親しかった戦友は実際は馬鹿の集まり... |
姫子 | 学園長...目尻にキラキラ光るものが... |
テレサ | だから!思い出させないでよ!本当に馬鹿ばっかり... |