投球時に松ヤニを使用する選手の蔑称。金本知憲の蔑称の1つである「ヤニキ」と松ヤニを掛けたもの。
なんJでは主に菊池雄星(当時シアトル・マリナーズ)に対して用いられる。
発祥は不明だが2014年時点で使用が確認*1される。
概要
2019年5月8日(現地時間)、菊池はニューヨーク・ヤンキース戦に登板し、7回途中3安打1失点でシーズン2勝目を挙げる。しかし、試合中継にて帽子のつば裏に松ヤニのようなものが付着している様子が映し出される。(松ヤニの効果及び使用に対する是非は後述。)
本時点でなんJの実況スレは既に落ちていた*2が、疑惑のシーンのスクリーンショットが貼られたスレが立ち、菊池を指す蔑称として「松ヤニキ」が定着した。
動画(0:03頃)
画像
スレ
【悲報】菊池雄星さん、松脂ヌリヌリしてたくさい…
https://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1557363818/
1 :風吹けば名無し:2019/05/09(木) 10:03:38.75 ID:KGy89cEsd
https://i.imgur.com/UcESeeG.jpg
9 :風吹けば名無し:2019/05/09(木) 10:05:06.90 ID:LAWSW+Eqa
またピネだ*3
10 :風吹けば名無し:2019/05/09(木) 10:05:10.42 ID:VEvZ8+y/r
2代目松ヤニキかな?
【悲報】菊池雄星さん★2
https://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1557367541/
【悲報】松ヤニキ★3
https://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1557371001/
松ヤニとは
松の木から採れる樹脂で、強力な粘着力を持つ粘性の物質。投球時にボールに付着させる事で回転数を増やし大きな変化を生むことができる。MLB、NPBともに投手の使用は禁止されているが、打者が滑り止めとして使うことは認められている(打者のバットやヘルメットが汚れている一因)。固形状に加工されたものは、ロジンバッグの原料として利用される。
参考:2019年度の規則(抜粋)
公認野球規則
3.01 ボール
プレーヤーが、土、ロジン、パラフィン、甘草、サンドペーパー、エメリーペーパー、その他のもので、ボールを故意に汚すことは禁じられる。
6.02 投手の反則行為
(c) 投手の禁止事項
投手は次のことを禁じられる。
(4) ボールに異物をつけること。
(7) 投手がいかなる異物でも、身体につけたり、所持すること。
MLB公式ルール(リンク先PDF)
3.01 The Ball
No player shall intentionally discolor or damage the ball by rubbing it with soil, rosin, paraffin, licorice, sand-paper, emery-paper
or other foreign substance.
6.02 Pitcher Illegal Action
(c) Pitching Prohibitions
The pitcher shall not:
(4) apply a foreign substance of any kind to the ball;
(7) Have on his person, or in his possession, any foreign substance.
MLBにおける松ヤニの使用可否を巡る動き
当時のMLBでは程度の差こそあれ、大半の投手が松ヤニおよび唾などの粘着物を使用していた。
使用が後を絶たない理由として以下が挙げられる。
- MLB公式球はNPBと比較して摩擦係数が低く滑りやすい*4
- 野手からは「頭部への失投が減るため使っても悪く思わない」等の擁護も存在した。
- 不正投球は現行犯でなければ摘発できないため「バレなければ良い」風潮があった。
しかし不正行為には変わりないため、発覚した場合は下記のように重罰を科せられていた。
マイケル・ピネダ(当時ヤンキース)
ピネダはヤンキース時代の2014年、4月23日のレッドソックス戦で松ヤニを首にたっぷりと塗った状態で先発。あまりにも松ヤニの存在が分かり易かったため、2回途中で相手監督が球審にその旨を抗議。球審がピネダの首を触り松ヤニの存在が確かめられ、ピネダは退場宣告および10試合の出場停止処分が下された。
現在
MLB機構は2021年6月21日から粘着物を厳格に取り締まる(上述の公式ルールを厳格化する)方針を発表。
背景として2018年頃からトレバー・バウアー投手を中心に巻き起こった粘着物使用疑惑*5の高まりが挙げられ、バウアーの過激な発言から彼とMLBとの対立が激しさを増す最中での方針決定であった。
ただし当のバウアーは同年に女性への暴行容疑が発覚*6し、以後のシーズンは制限リスト入りのまま出場無しで終える(その後バウアーはDeNAに移籍)。MLB全体としても本件の重大さから粘着物に対する関心が薄れ、取り締まりの基準も曖昧なままシーズンが終了した。2023年現在も粘着物チェックは続けられているが、審判によってチェックの厳しさに大きな開きがある模様。
関連項目
外部リンク
試合結果…投球中の菊池の写真が掲載されており、ここでも帽子のつば裏に松ヤニと思しき白い物質が確認される。
実況スレ(なんJ)…100レス程度で落ちる
実況スレ(野球ch)…>>194で疑惑の映像が貼られる。
MLBとNPB公式球の摩擦係数を測定した研究の紹介記事
↑の研究結果原文(英語)
Tag: MLB 西武 ヤニキ 蔑称