刀工 ナギ【1】
カァン! カァン! 熱がこもる鍛冶場で、ナギが刀を打つ。彼の作る刀は、鉄でできた兜すら一刀両断する。剣士なら誰もが欲しがる逸品だ。 |
刀工 ナギ【2】
「……この鉄では駄目だな」 材料となる鉄がよくなくては、刀もなまくらになる。ナギ自ら砂鉄を集めに川へ出ることも少なくない。 |
刀工 ナギ【3】
「………………」 数日間、ナギは工房に籠もり、食事も満足にとらずにひたすら刀を打っている。その表情には、鬼気迫るものがあった。 |
刀工 ナギ【4】
「……できた。儂の最高傑作」 ナギの手には、見事な刃紋を持った刀が握られている。揺らめく炎を映して刀身が妖しく輝いた。 |