ベラトリックス【1】
「私の運命の相手はどこにいるの?」 美しき射手ベラトリックス。誇り高き戦士を無数に輩出してきた彼女の一族には、守らねばならぬ鉄の掟があった。それは自分自身の婚約者を自分で見つけること。そして、その婚約者は自分よりも強いこと。 |
ベラトリックス【2】
「はぁ、またダメかぁ」 巨漢の求婚者を打ちのめしたベラトリックスはため息をついた。彼女は結婚相手を探す旅を一年近く続けているが、成果は上がっていない。このままでは、世界中の男性を倒してしまうのではないか、と彼女は本気で心配しはじめていた。 |
ベラトリックス【3】
「へぇ、あなたも弓使いなんだ」 眉目秀麗な若い射手が現れた。彼にならば負けてもいい、とベラトリックスは思った。しかし、勝負で手抜きをすることはできない。それは、彼女の射手としてのプライドが絶対に許さないのだ。 |
ベラトリックス【4】
「もう!早く出てきてよ、私の王子様~!」 天才射手の前に敵はいない。婚約者探しの旅がどれだけ続くのか分からないが、それでも彼女は全力で戦い続ける。いつの日にか、屈強な運命の男性に出会えることを夢見て。 |