幻術士 ヴェロニカ【1】
「貴方が見てるのは現実? それとも幻かしら」 ヴェロニカが話すに従って、辺りに霧が立ちこめる。それは敵の視界を奪い、自滅させる魔法の霧だ。 |
幻術士 ヴェロニカ【2】
「幻と現実の区別などつかないわ。目とはそれほど頼りないものなのよ」 霧の中に、何人ものヴェロニカが浮かんでは消える。どれが本物なのか。あるいは、全て偽物なのか。 |
幻術士 ヴェロニカ【3】
「例え幻でも、体が殴られたと感じれば……死ぬわ」 時にヴェロニカは、巨大な獣の幻を創り出す。真に迫ったその姿は、見るものに現実の恐怖を与える。 |
幻術士 ヴェロニカ【4】
「もう終わりなの? 早い男は嫌われるわ」 全ての幻が消えた時、後には恐怖に顔を歪ませた、体が奇妙にねじれた死体だけが残る。 |