グズルーン【1】
「戦いに疲れたら、また此処にいらしてくださいね」 グズルーンは、傷ついた兵士が大勢集まる宿営所にいた。彼らは、グズルーンの歌によって心と体を癒されているのだ。 |
グズルーン【2】
「宿営所とはいえここは戦場。下品な輩は、お帰りなさい!」 グズルーンが容貌に似合わぬ強い眼光で、触ろうとする傭兵をにらみつける。その表情に気圧されたのか、傭兵はよろよろと出て行った。 |
グズルーン【3】
「私に会うためにいらしたの…まあ…」 神軍との戦による道中で、グズルーンはある男に求婚された。それは、かつて別の戦場にて彼女に癒され恋に落ち、このたび再会した将軍シグルドであった。 |
グズルーン【4】
「シグルド様とともに歩み、私も戦場の華となりましょう」 グズルーンはシグルドの妻となり、夫とともに戦場を駆けた。彼女の歌は、敵軍の将ですら剣を止めて聞き入るほどの美声であったという。 |