ソーサラー アピス【1】
「イケナイ子ね。お姉さんがお仕置きして、あ・げ・る」 アピスはそうつぶやくと、パンとひとつ手を叩いた。たちまち地面は泥濘と化し、賊は泥の中に飲み込まれた。 |
ソーサラー アピス【2】
「この程度じゃあ、満足できないわねぇ」 そうため息をつくアピスの足下には、恐怖の表情を浮かべたまま絶命している敵の体が何体も転がっている。 |
ソーサラー アピス【3】
「力、ねえ。もう持っているからいらないわ」 彼女が何かに頼ることは滅多にない。己を磨き上げて手に入れた力、それこそが彼女の最大に指定唯一の武器である。 |
ソーサラー アピス【4】
「そう、そんなにお姉さんの素顔が見たいのね。でも、相応の代価は払ってもらうわよ」 相当信頼した相手か、これから殺すものにしか、その素顔を見せることはない。 |