ヴェルンド【1】
「俺をこんな体にした奴らには、いつか同じ目に遭わせてやる」 ヴェルンドは古傷の疼きに耐えながら、一心不乱に剣を打つ。その刃には、復讐の鈍い輝きが宿ってる。 |
ヴェルンド【2】
「そんな剣では、命がいくつあっても足らんぞ。ちょっと見せてみろ」 新米の戦士に声をかけるヴェルンドの顔は優しい。とても復讐に燃えているようには見えない。 |
ヴェルンド【3】
「槌を一度打つ事に、俺の痛みは癒されるんだ」 全身汗まみれになりながら、ヴェルンドは槌を振るう。その剣を、いつか仇敵の体に突き立てるために。 |
ヴェルンド【4】
「ようやく見つけたぞ! 覚悟しておけよ……」 ついに仇の居所を突き止めたヴェルンドは、ひとり祝杯を挙げた。その目は暗い輝きに満ちている。 |