滋岳川人【1】
「都の方角にただならぬ気配……鬼が出るか」 当代随一と言われた陰陽師・滋岳川人。その目は千里を見通し、未来に起きる出来事を予見したと言われている。 |
滋岳川人【2】
「往け、式神よ。我の目となって都の様子を探れ」 滋岳川人が呪を唱えると、木の葉がたちまち鳥の姿となり、瞬く間に都の方角へと飛んでいった。 |
滋岳川人【3】
「まさか、式神がいなければ我を倒せるとでも思ったのか?」 懐剣を抜いて、滋岳川人は不敵に笑みを浮かべた。剣の腕も、その辺りの剣士に劣るものではない。 |
滋岳川人【4】
「我が奥義にて葬ってくれる。楽に死ねると思うなよ」 滋岳川人が九字を切ると、周囲に無数の式神が浮かび上がる。ひとつひとつが、屈強な相手を倒せるほどの威力を持っている。 |