【歌劇】アンティゴネ【1】
「優しい心で歌うと、歌も優しくなるんだよ」 幼い頃よりアンティゴネは、歌を口ずさんでいた。 歌は感情を表現する、最も美しき方法。 単なる言葉よりも、心を伝えられるものだと信じて。 |
【歌劇】アンティゴネ【2】
「いらいらした時は、歌で発散するの」 優しきアンティゴネも怒る事はある。 そんな時、アンティゴネは激しい歌を歌った。 優しい歌で心を無理に沈めるより、激しさを歌にぶつけた方が、より早く相手を許せると信じたからだ。 |
【歌劇】アンティゴネ【3】
「哀しみも、歌で流そう」 大切なものを失った時も、アンティゴネは歌った。 より心が哀しくなる、哀しい歌を歌った。 歌で涙を湧きあがらせ、枯れ果てるまで歌い続けた。 |
【歌劇】アンティゴネ【4】
「楽しい時には、もちろん歌だよ」 アンティゴネが一番輝くのは、もちろん祝い事で皆が集まった時だった。 アンティゴネの歌声は、聞くものの心に花を咲かせる。 それを見ると、アンティゴネも幸せな気分になれるのだ。 |