【焔紫の女皇帝】メサイア【1】
「全能なる母の御名により、永遠の支配者と救世主とならん」 その言葉のとおり、戦争により滅亡し祖国を失った人々の前にメサイアは突如として現れ、奪われた領土を次々に取り戻していった。人々は連戦連勝をかさねるメサイアを救世主と呼び崇めた。圧倒的な速度でその領土を広げ、やがてメサイアは広大な領土を治める皇帝として君臨することとなる。 |
【焔紫の女皇帝】メサイア【2】
「我に逆らうは神に逆らうと同じこと。さすれば永遠の滅びを与えん。」 皇帝に即位したメサイアは外敵を滅ぼすのと同時に内なる敵を見い出し苛烈なまでな弾圧を開始した。それは新たな領土を得るたびに広がっていった。メサイアは絶対的な地位や富といったくだらない理由で弾圧するのではなく、神へ反感を抱く者、あらがう者を決して許さず殺し続けた。 |
【焔紫の女皇帝】メサイア【3】
「汝は功をなした。だが、我に嫌疑を抱かせた。功よりはるかに重い罪となろう。」 メサイアはこれまで自身に忠節を尽くし、国の発展に貢献した人物をも罰した。わずかな忠誠の揺らぎですら見逃さず一族もろとも皆殺しにしていった。こうしたメサイアの徹底ぶりは徐々に恐怖から賛美と変わり、真に忠誠を誓う者のみが残る強大な国家として発展していくのであった。 |
【焔紫の女皇帝】メサイア【4】
「我の忠誠を誓う汝らは神に忠誠を誓うも同じ、汝らは神の民を名のるがよい。」 広大な領土を誇るメサイアの国は数多の文化や言語が違う人種が入交っているが争いは一切おこらない。それはメサイアへの忠誠を誓う神の民という誇りからである。メサイアへの揺るがない忠誠心は強固な一枚岩となり、さらなる繁栄を手にしていくだろう。 |