エウドーロス【1】
「我が名はエウドーロス!あらゆる不正を砕き、すべての悪を平らげるものだ!」 エウドーロスは大陸の南方にあるとある王国の騎士だった。彼女はそこで騎士道に基づき、弱きもののために戦った。そんな彼女の元に、とある指令が下った。 |
エウドーロス【2】
「なんという蛮行……隣国の横暴をこれ以上許すわけにはいかない!」 エウドーロスが仕える国の隣には、強大な軍事国家があった。その軍事国家による侵略で、数多くの村々が焼かれていた。義憤に駆られたエウドーロスは命令に従い、隣国への侵攻軍に加わった。 |
エウドーロス【3】
「ここは敵国だが……しかし、ここに兵士はいないぞ!」 エウドーロスは目の前の光景に絶望した。王国の騎士たちが家を焼き、食べ物を奪い、人々を虐殺している。 これは邪悪な敵の騎士を倒すための正義の戦いではなく、弱気隣国の人々から奪いつくすただの戦争だった。 |
エウドーロス【4】
「私はなんと恐ろしいものに加担してしまったのだ」 これまでエウドーロスは自分が参加してきた戦いに自信を持っていた。自分は正義のために戦っているのだと盲信してきた。だが、彼のふるった剣は必ずしも正義の鞘に収まっていたわけではなかったのだ。彼は騎士団を抜け、流浪の身となった。自らが貫く、本当の正義を探すために。 |