トリシューラ【1】
「私には東方の地を守っていく使命があるのです」 トリシューラは強敵と出会った時、優雅な所作に若干の緊張を浮かべてそう告げるという。この言葉は当然、相手の怒りを招いた。トリシューラがそれらを意図していたのかは、もちろん、本人にしかわからない。 |
トリシューラ【2】
「その隙は、戦場において地獄に続く穴となりますよ!」 トリシューラの槍は、相手の心に生まれるわずかな動揺を抜け目なく突いた。敵軍の名将を次々に葬ったといわれる高速の妙技である。だが、これが逆にトリシューラを窮地に追いやることになる。 |
トリシューラ【3】
「動物に戦をさせるとは、なんと無粋な……!」 トリシューラを葬るべく敵軍が放った新たな兵器は、なんと魔術の鎧で固めた象だった。動物に駆け引きは通用しない。体力も桁違いだ。動きに隙はあるものの、そこに槍を打ち込んだとしても、簡単に倒れてはくれないだろう。 |
トリシューラ【4】
「私には守護があるのです!簡単には終わらせない!」 トリシューラは構えを変えた。今までの優雅な構えとは一転した武骨すぎる構え。繰り出される槍に速さはない。だが、その一撃は象のまとう鎧を砕き肉をもえぐり取る。トリシューラの重い一撃は、まさに守護者の霊験によるものである。 |