【2015聖夜】サンドリヨン【1】
「また、服に穴が開いてしまいました」 サンドリヨンは継母と二人の継姉によって、召使のように扱われる毎日を送っていた。継母や継姉は夜な夜な着飾り宴へと出かける一方で、サンドリヨンだけは、みすぼらしい衣服しか与えてもらえなかった。 |
【2015聖夜】サンドリヨン【2】
「私もお城のクリスマスパ-ティに行きたいです」 ある日、お城の王子から一家にクリスマスパ-ティの招待状が届いた。だが、サンドリヨンにドレスが買い与えられる訳はなかった。王城へ向かう継母たちを見送ったイブの夜、絶望の縁で涙を零すサンドリヨンの元に、サンタクロ-スは突如として姿を現した。 |
【2015聖夜】サンドリヨン【3】
「いけない、0時を過ぎてしまいます」 サンタクロ-スを名乗る老人は、サンドリヨンにドレスを与えた。その衣装を纏ってパ-ティに姿を現したサンドリヨンは誰よりも美しく、王子の心を鷲掴みにした。だが、0時には帰らなければならない。サンタに魔法をかけてもらえる『良い子』ではなくなってしまうから。 |
【2015聖夜】サンドリヨン【4】
「王子様、私のことがわかるのですか?」 ダンスの途中で逃げ出したサンドリヨンは、みずぼらしい姿に戻り、再び召使のような毎日を送っていた。あれは聖夜の夢だったのだと諦めかけた頃--逃げる途中で脱げたガラスの靴を手に、王子はサンドリヨンを訪ねた。やがて二人は結婚し、いつまでも幸せに暮らしたという。 |