プトレマイオス【1】
「南部では百年に一度の大規模干ばつ、北部では洪水か……よし!ならば名案がある」 ここは赤道直下にある砂漠の国。賢王プトレマイオスは忙しく政務に励んでいる。近隣国の外交から帰って最初に受けた報告は国内の大災害だった。しかしプトレマイオスは常に迅速な解決案を用意していた。 |
プトレマイオス【2】
「西国から出兵の気配?慌てるな、その案件は優先度がきわめて低い。まず争いは起こらぬ」 決して平和な時勢ではない。しかしプトレマイオスは優秀なブレーンと共にあらゆる情報を収集、分析し、50年先の各国の情勢までほぼ正確に予測していた。国民は王を予言者とウワサしたが、彼の予想の的中率は予言などとは比べものにならなかった。 |
プトレマイオス【3】
「噂を広めよ。西から出兵した軍の目的は我が国にあらず、転進して南の国を突くのが狙い、とな」 プトレマイオスの機知により南の国が軍をあげた。西の国の軍は慌てて引き返してゆく。起こるはずだった戦争は未然に防がれたのだ。 |
プトレマイオス【4】
「この国の課題は砂漠の砂の数以上に多い、どんどん片づけねばな」 プトレマイオスは、正確に素早く問題を処理し続けた。賢王がこうして脳を回転させるたびに砂漠の国は潤い、民は裕福になってゆくのだ。 |