カルナ【1】
「動かないで。串刺しにされたくなかったらね」 樹上から響いた声は、音楽的な響きを持っていた。しかし矢の先はぴくりとも動かず、その言葉が真実であることを示していた。 |
カルナ【2】
「敵に近づかれる前に撃つ。これが最も効率的な戦闘だと思わない?」 彼女の自慢は、これまで一度も接敵を許していないところだ。彼女にふれるどころか、影さえ踏めないのだ。 |
カルナ【3】
「男の兵士なんて余裕。怖いのは女性の戦士よ」 彼女は肌もあらわな装備を見せつけるように笑った。確かに、この姿を見たらたいていの男性は油断するだろう。 |
カルナ【4】
「額に三つ目の目を開けてあげる。それとも尻の方が好みかしら」 本気になった彼女の射撃から逃げる術など無い。鋭い鏃は必ず敵の命を奪うだろう。 |