劉勝【1】
「そこを通してくれ。戦場とはいえ殺すのは忍びない」 戦場に突如現れた、奇妙な面をかぶった極東より来る偉丈夫。奇矯な姿を見て侮ると、その剣技に切り裂かれてしまうだろう。 |
劉勝【2】
「無理をするな、深追いは双方の犠牲を増やすだけだ」 疲労している部下の様子を見て、劉勝は追撃の中止を命令した。必要なだけの勝利は、すでに手に入れている。 |
劉勝【3】
「やはり戦場は、私には合わないな」 仮面を外した素顔は、高貴な血筋を感じさせる美青年だ。あまりの美しさに、友軍に侮られまいと戦場では仮面を付けているのである。 |
劉勝【4】
「人を褒美でもらうなど、私には恐れ多い」 劉勝は、異国の王より下賜された美女からひとりだけを選び、その女性を妻とした。ほかの女性は、必要なだけの銭を渡し自由にしたという。 |