ジョカ【1】
「久しぶりに来てはみたが、なんというありさまであろうか」 彩り艶やかに吹きすさぶ風の中に妖艶な女性が立っていた。目を細め、見つめる先は戦乱の最前線。彼女の心に悲しみがわく。 |
ジョカ【2】
「私が創り出した人間が、このような愚かな進化を遂げるとは……」 天地を揺るがす戦乱が巻き起こる地に降り立った女性の名は、女?。太古の昔、この地上に人間を生み出した創造神である。 |
ジョカ【3】
「ここまできてしまったら、生みの親である私が始末をつけなければなりませんね……」 女?はもう覚悟を決めていた。長きにわたって進化を見届けてきた人間に、ここで見切りをつけよう、と。 |
ジョカ【4】
「神の力宿りし光玉を用い、すべてを無に帰しましょう……」 元の木阿弥。愚かな行為を続けてきた人間に、もう猶予は残されていない。創造神の力で、すべての存在は消え去ろうとしていた……。 |