【振袖】アストレア【1】
「…あら…? どうして…ここは…一体…」 神としての最高の地位を得ながら、人のために我が身を犠牲にしたアストレア。運命のいたずらか、世界の因果律の乱れか、彼女は人として転生したのである。 |
【振袖】アストレア【2】
「この華美な着物は一体…? しかも、とても賑やかですわ」 時は新年、人の住む地ではこの日に争いはけして起こりえない。神も魔も人も、新たな年の始まりを祝い、着飾って酒を酌み交わすのである。 |
【振袖】アストレア【3】
「私の祈り求めた平和が、今この時なのね…」 人として転生したアストレアに力が戻りつつあった。自身の望んだ世界の実現で満たされ、己の内奥に秘められた力の覚醒を遂げつつあるのだ。 |
【振袖】アストレア【4】
「世界がこんなに平和に満ちていれば、なんと幸せなことでしょう…」 転生したアストレアの仄かに紅色に染まった肌がのぞく。ずっとこんな日が続けばよいのに…と、彼女は願いつつも叶わぬ夢心地に束の間浸るのだった。 |