アールヴァク【1】
「ここにくると思いだすねぇ。あの血沸き肉躍った戦いを」 巨大な斧を振り回し、あらゆる戦場を荒らしまわった女傭兵がいた。彼女の名はアールヴァク。あまりに美しく、そしてあまりに凶暴な戦士だった。 |
アールヴァク【2】
「この斧で叩き潰した敵は数知れない。もちろん、あたしだってたくさんの攻撃を受けてきたさ」 武器の飛び交う戦場で、アールヴァクは誰よりも勇敢に見えた。しかし、それは彼女に勇気があるからではない。彼女は戦いを渇望しているが故に、戦場で誰よりも前に出るのだ。 |
アールヴァク【3】
「あの戦いの中で、あたしは確かに死を覚悟した。それでもあたしは決して後退しようとは思わなかった」 無数の敵に囲まれたアールヴァクは初めて死を身近に感じた。それでも彼女が戦い続けたのは、彼女が狂戦士だったからというだけではなかった。 |
アールヴァク【4】
「あたしは戦いが好きだ。あたしが仲間のためにできることはそれだけだから」 誰よりも強いアールヴァクは、戦いの中でしか自分の価値を見つけられなかった。彼女が人のために何かをしたいと思ったとき、彼女は斧を持つ以外の方法を知らなかったのだ。だから、彼女は今日も戦う。自分の存在価値のために。 |