ティルヴィング【1】
「ターゲットを確認。討ち取ります」 ティルヴィングが同情や憐みの感情を示すことはない。彼女は淡々と言われた任務をこなすだけの兵器と同じだ。戦闘に不要なものは、すべて切り捨てている。 |
ティルヴィング【2】
「敵の援軍を確認。戦闘を続行する」 ティルヴィングがなぜここまで冷徹な戦闘マシーンになったのか、その理由を知る者はいない。なぜならば、それは『契約』により彼女すら忘れてしまっていることなのだから。 |
ティルヴィング【3】
「敵の殲滅に成功。本部に帰還する」 かつてティルヴィングはごく普通の剣士だった。しかし、彼女の生まれた村が魔獣の群れに襲われた時、すべての状況が変わった。彼女は村を守るために悪魔と結んでしまったのだ。村を守る力を得る代わりに、血だけを求める悪魔の操り人形になるという契約を。 |
ティルヴィング【4】
「次の敵の出現を確認。出撃し、撃破する」 今日もティルヴィングは戦う。悪魔に乞われるがままに、敵を斬り続ける。彼女は確かに大切なものを守ったが、その代わりに失ったものは大きい。彼女からはもう流れなくなった涙の代わりに、その剣には血がしたたる。 |