ハトシェプスト【1】
「私にかしずきなさい。そうすれば、あなたはきっと楽園の切符を手に入れられるわ」 妖艶な女王ハトシェプストには人には知られていない、もう一つの顔があった。彼女が抱えるもう一つの世界に踏み入ることは、大きな危険と淫靡な快楽を伴う。 |
ハトシェプスト【2】
「支配される悦びは人間が持つ本能の一つ。それは抗うことのできない、魂の愉悦なのよ」 本能とは魂に刻まれた逃れられない衝動。それを支配するハトシェプストは、人間の魂を支配しているに等しい。 |
ハトシェプスト【3】
「支配とは女王としての極上の悦び。支配する者とされる者が共に愉悦を感じる……これこそが楽園なのでは?」 ハトシェプストが人の不幸の祈ることはない。彼女はいつでも誰もが幸せになる世界をつくろうと考えている。ただし、彼女の考える幸せが、万人にとっての幸せとは限らない。 |
ハトシェプスト【4】
「ようこそ私の世界へ。ここに来てしまったら、もう逃げることはできないわよ」 苦痛と快楽の織り成す世界は天国だろうか。それとも地獄だろうか。ハトシェプストの生み出す歪んだ世界は、多くの人間を取り込み、決して逃がしはしない。彼女が女王に君臨し続ける限りは。 |