【白雪】クララ【2】
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「どんなに辛くでも、主は我々の味方。ですから、祈りましょう。愛しく尊き神の為に」
クララはいつも静かな--そして穏やかな、幸せそうな表情を浮かべている。生きることは大変で、日々は楽しいことばかりではないけれど、それでも、クララは確かに神の愛を感じていた。
【白雪】クララ【3】
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「私は、ただただ主の御愛を信じる、一人の人間でございます」
聖女。いつしか彼女はそう呼ばれていた。その素朴な美しさ、神への一途で健気な姿、神聖な雰囲気。けれどクララは答えるのだ。己は特別なものではない、と。彼女にとって特別なのは信ずる『神』のみなのだ。
メアリー【1】
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「羊、羊、かわいいな~」
メアリ-は生まれたての子羊を抱き上げた。今日できた新しいお友達だ。小さくてぽかぽかしている。どれだけ羊をたくさん飼っていても、一匹一匹、それぞれ違ったかわいさがある。種類こそ違うが、注ぐ愛情の大きさはすべて等しいものだった。
メアリー【2】
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「けがしちゃったの? どの子? どの子?」
羊がケガをしたと聞くと、メアリーは愛用の大きな杖を持って走り出す。たとえそれが険しい山の向こうの村にいる、まだ会ったこともない羊でもだ。メアリ-にとって羊は皆、友達なのだ。
メアリー【3】
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「いたいの、とんでいけっ」
メアリ-が呪文を唱えると、杖が光を放ち、みるみるうちに羊のケガが治っていく。メアリ-は不思議な力を持っているのだ。今日ケガをした羊の飼い主は、メアリ-のことをかわいがってくれている優しいおじいさんだった。おじいさんはお礼として、昼食をごちそうしてくれた。
メアリー【4】
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「さぁ帰ろう。今日はきっと、ぐっすり眠れるよ」
夕日の下、メアリ-は羊たちを小屋へ導く。今日も大好きな羊たちと一緒に楽しく過ごせた。一頭一頭に元気でいてくれることへの感謝を述べながら、メアリ-は羊たちと一緒に夕焼けの道を歩くのだった。
プロキオン【1】
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「上手にキャッチできたら、お肉をあげますからね」
プロキオンは軍用犬のカリスマトレ-ナ-である。日々、犬たちに楽しく訓練を施している。今日は、預かりたての新しい子犬たちにキャッチの練習をさせていた。
プロキオン【2】
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「わぁ、じょうず!でも、ごめんなさいね。アナタじゃないのよ」
プロキオンが投げた訓練用のディスクを、犬が身をひねりながら軽やかにキャッチする。しかし、キャッチをしたのは訓練用の犬ではなく前から訓練していた別の犬だった。プロキオンが新しい子にばかり構うので、自分も注目されたかったのだろう。
プロキオン【3】
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「あとでキミたちとも遊んであげるから、おとなしくしていてね?」
本当なら一匹ずつ丁寧に育ててやりたいのだが、トレーナーとして有名になってからはそうもいかなくなっている。あっちの子を構えば、こっちの子が退屈し、といった具合なのだ。みんなを公平に扱うのは一苦労である。
プロキオン【4】
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「ず-っと、こうやって一緒にいられればいいのにね……」
訓練が終われば、この子たちは戦場に向かわねばならない。不器用な子、いう事を聞かない子は、そのぶん長く一緒にいられるから余計に愛着が湧いてしまう。それでも、いつかは別れの日が来る。プロキンは今すぐにでも戦争が終わることを祈っている。