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神属性/LLR/サラマンダラ

Last-modified: 2018-03-04 (日) 22:50:55

サラマンダラ【１】

「ごめんね、今日はこれ以上この山に登らないで」
若者が山菜を摘みに登山道を登っていると、ふいに少女にが現れた。この山の巫女であるという彼女は、ｻﾗﾏﾝﾀﾞｰと名乗った。

「今日は、たまったものを出させる日なの」
大地も人と同じで、時に発散させないと元気を失ってしまうのだとｻﾗﾏﾝﾀﾞｰは言った。若者がなんと答えてよいかわからず戸惑っている間に、ｻﾗﾏﾝﾀﾞｰは羽織っていた衣を脱ぎ始めた。

「目をそらさないで、私だけを見ていて」
脱いだ衣の下に、彼女は踊り子の衣装をまとっていた。その美しく艶やかな姿でｻﾗﾏﾝﾀﾞｰが舞い始めると、同時に大地が震えだした。

「山よ、大地よ、すべてを解き放ちなさい」
歌いながら踊るｻﾗﾏﾝﾀﾞｰにあわせるかのように、火口から炎の柱があがり始めた。天をも焦がす紅の雄たけび。時にこうして、地の下にたまったｴﾈﾙｷﾞｰを噴き出させ、大地に活力を与える。それがｻﾗﾏﾝﾀﾞｰの巫女としての役割なのだ。