シャウシュガ【1】
「どうしよう……私、恋しちゃったみたい」 天空神テシュブ率いる神々の内、最も『恋多き恋愛体質』な女神がシャウシュガである。今日もまた彼女は運命の人に出逢ってしまったそうだ。だがそれを真剣に聞く者はいなかった。だって、それは、シャウシュガにとってはいつものことなのだから。 |
シャウシュガ【2】
「どうしよう、好き……たまらなく好き。もう、心が狂っちゃいそう!」 恋は盲目、とは正に。恋愛モードに突入したシャウシュガを止められる者は誰もいない。恋はハリケーン。動き出したら止まらない。さてさて、シャウシュガの想い人は、今度こそ彼女の『運命の人』なのだろうか? |
シャウシュガ【3】
「どうしよう……あの人にはもう、好きな人がいたの……失恋だわ……悲しいわ……」 案の定だった。誰もが予想していた出来事だった。失恋に打ちひしがれるシャウシュガ。だがそれを真剣に聞く者はいなかった。だってそれはいつものこと。明日には新しい『運命の人』を見つけていることだろう。 |
シャウシュガ【4】
「どうしよう……私、また恋しちゃったみたい。ああ、あの人が大好き!」 まぁ、案の定ではあった。もう「またか」と思う者すらいなかった。影ではシャウシュガが何日で失恋するかを賭けて遊んでいる者すらいるほどだ。けれど、恋は盲目、愛は病気。彼女は恋愛という病の末期症状なのだから。 |