スプンタ・マンユ【1】
「半分は私が創り出したもの、そしてもう半分は……」 スプンタ・マンユは、己の創造した世界を光あふれるものにしたかった。光だけで満たしたかった。ゆえに、決してかなわぬ願いと知りながら、光を創り続けた。 |
スプンタ・マンユ【2】
「光を生み出せば必ず影が生まれる。影はすなわち、闇」 スプンタ・マンユには双子の姉妹、あるいはもう一人の自分のと言っても過言ではない存在がいる。闇の創造主アンラ・マンユ。ふたりは決して相いれない存在でありながらも、互いの存在を否定できない。 |
スプンタ・マンユ【3】
「だが、死があるからこそ生がある。死を迎えないものは生物ではない」 仮にすべての生き物が永遠の命を持っていたら、この世は生物であふれかえり、一時も安らかに過ごせない場になってしまうだろう。それはすべての生物にとって永遠の地獄だ。 |
スプンタ・マンユ【4】
「だから私は闇を許そう、闇を許すために光を創ろう」 スプンタ・マンユは光を創り続ける。アンラ・マンユは闇を創り続ける。ふたりはふたりでありながら、ひとつの存在なのだ。 |