ティシュバク【1】
「我が名はティシュバク! 尊き竜と共に在りし者!」 獅子の戦女神ヘパトと対をなす、竜の戦女神。それが竜騎士ティシュバクだ。ヘパトは地上でその勇猛さを揮い、ティシュバクは相棒である竜に跨り空を翔ける。天空神テシュブに使える二神の勇ましさは、有名な話である。 |
ティシュバク【2】
「なんて綺麗な空……。テシュブ様に感謝しないとねっ」 どこまでも蒼く晴れ渡った空を、相棒の竜に乗って気ままに飛ぶこと。それが、相棒の竜の次にティシュバクが大好きなこと。空が綺麗なことは、主である天空神が健常であり、ここらが平和である何よりの証だ。 |
ティシュバク【3】
「ヘパトは凄い奴だよ。でも、あたしだって負けてないんだからっ!」 ティシュバクは主を敬愛している。であるからこそ、自分と対のような存在であるヘパトをライバル視している。しかし当のヘパト本人は、ティシュバクのことなど気にしていないようで、それがますますティシュバクの闘争心に火をつけた。 |
ティシュバク【4】
「……相棒を大事にするのって普通じゃん。私は仲間の皆が、大好きよ!」 ある日ヘパトが異様に猫好きなことが発覚する。けれどティシュバクはそのことで彼女をからかったりはしなかった。ティシュバク自身、相棒の竜にどろどろに甘いからである。こうして、竜と獅子の女神の間に奇妙な友情が芽生えた。 |