奇魂【1】
「与えられるべき者に、与えられるべき報いが、与えられるのです」 因果応報という言葉がある。行いの善悪に応じて、必ずそれにふさわしい報いがあるという意味の言葉だ。さまざまな国、さまざまな世界に、さまざまな言葉で存在する考え方だ。 |
奇魂【2】
「親孝行な人です、よき伴侶を与えましょう」 病気の母親の看病をしているうちに歳をとってしまった男性。もう結婚は諦めていた。仕事の帰り道に足をくじいた女性を見かけ、肩を貸してやっている。若いのに気立ての良い女性だ。この女性はのちに、男の母親を看病してくれることになる。 |
奇魂【3】
「不遇に負けぬものに、報いましょう」 異国から流れつき、辺境の枯れた土地を耕していた一家。ロクな作物がとれない年が続いてもあきらめずに農具をふるい続けた。ある日、大雨で河が氾濫。一家の畑も洪水に襲われた。だが、水が引いたあと、そこには豊かな土が運ばれてきていた。 |
奇魂【4】
「いつも見守っています。あきらめずに、私を信じて」 奇跡だ、偶然だと言われて片づけられてしまう、さまざまな事象。だが、その『奇跡』は、人々を見守るひとりの女神によって起こされているものなのだ。正しきことを信じ、行動し続けるものにだけ報いる女神。姿は見えなくとも、彼女はどこにでも存在する。 |