ズッチブール【1】
「人々に王がいるように、木々にも王がいるのです」 ズッチブールの森は、すべてが整然と並んでいる動物の巣も木々も小石でさえも、森の女王の性格を示すように、寸分の狂いもなく整列している。そう、そこはまさに彼女の王宮なのだ。 |
ズッチブール【2】
「女王の務めは民を守ること。有事の際は、私が先頭に立って戦いましょう」 ズッチブールの森に危機が迫っていた。邪悪で知られる古竜が、瘴気を伴って森に進行しようとしていたのだ。すべての森の民の自由と平和のために、王女が立つ。 |
ズッチブール【3】
「この森は私の王宮であり、要塞。いかなるものも通しはしない」 古竜の最初の攻撃はあらゆるものを焼き尽くす炎から始まった。古竜を森に入れまいと立ちはだかった頑丈な木々も、竜の炎には敵わず、次々と燃えてしまった。 |
ズッチブール
「私の王国で、これ以上の狼藉は許しません」 燃え盛る木の城壁の前で、ズッチブールと竜の戦いが始まった。木々を操るズッチブールの魔法は、古竜の炎の前では無力化と思われた。しかし、民を思う女王の心は竜の想像以上の力を発揮させる。森の自由と平和をかけた死闘は、まだ終わらない。 |