ダインスレイヴ【1】
「ほう、ついにここまできたものが現れたか」 かつて大陸西部に位置するフレイ諸島を支配した王がいた。彼の名はダインスレイヴーーまたの名を剣帝。たった一本の剣で王座を勝ち取り、守り抜いた男である。 |
ダインスレイヴ【2】
「余に剣を向けることが何を意味するか分からぬわけではなるまい」 ダインスレイヴの支配において、共通するルールが貫かれた。それは徹底的な弱肉強食。力なきものの権利は奪われ、強き者はすべてを手にする。このルールは王にすら適応される。 |
ダインスレイヴ【3】
「構わぬ。全員でかかってくるがいい」 力のみを重視するダインスレイヴの統治は、多くの不満を生み出した。そして、ついに人々は反旗を翻し、王宮へとなだれ込んだ。しかし、剣帝は少しの動揺も見せない。 |
ダインスレイヴ【4】
「つまらぬ。所詮、これが弱き者の限界か」 王宮に押し寄せた反乱軍は、誰一人生きては帰らなかった。王は玉座に座ったまま嘆息する。いつの日か、彼をも凌駕する強気者が現れるまで、その恐怖の独裁が終わることはない。 |