ハリカルナッソス【1】
「この世界には魂を持つ者と、持たざる者がいます。その両方から話を聞けば、世界の理解がより深まりますよ」 死者の声を聴く女神ハリカルナッソス。彼女は多くの死者のよき話し相手である。 |
ハリカルナッソス【2】
「死者たちは淋しいの。だから、話を聞いてあげるだけでみんな喜んでくれるわ」 ハリカルナッソスは多くの死者たちの話を聞く中で、世界の本当の姿を知る。彼女はこの世界を両面から観測しているのだ。 |
ハリカルナッソス【3】
「悲しい死に、名誉の死……死者たちの最期には様々な物語がある。だけど、最近少し気になることがあるの」 これまで、ハリカルナッソスに話しかけられた死者たちは、誰もが彼女に自分の話をした。しかし、大陸北部で最近死んだ者たちに限って、自らの死について何も語ろうとはしなかったのだ。 |
ハリカルナッソス【4】
「恐ろしいモノが北から近づいているわ……」 大陸北部の死者たちは、恐怖に取りつかれたように自分の死について語らない。ハリカルナッソスはゆっくりと時間をかけて、彼らの恐怖心と警戒心を解いていった。そして、ようやく聞いた死の原因を聞き、彼女は戦慄した。この大陸を飲み込もうとする、恐るべき闇の存在が死者の口から語られたからである。 |