ベリ【1】
「火山の噴火は島の怒りだ。何かがこの島で起こっている」 心優しき巨人ベリは火を噴く山頂を見ながら斧を握る。島に渡ってくる悪しき者たちとの戦いを前に、戦士の顔となった巨人は武者ぶるいする。 |
ベリ【2】
「島の怒りは我が怒り!この島で好き勝手はさせんぞ!」 巨人の島に上陸したのは残虐で知られる海賊団だった。数で勝る海賊団の前に、巨人の戦士たちは次々と倒れていく。しかし、ベリだけは戦場に立ち続けた。 |
ベリ【3】
「この斧が折れようとも、我が心は決して折れぬ!島の意思も決して折れぬ!」 誰よりも島を愛する巨人ベリ。しかし、彼の運命も風前の灯であった。無数の海賊に囲まれた彼に、もはや打つ手はない。ボロボロになり、満身創痍の状態の彼だったが、それでも戦士としての威厳は失っていなかった。 |
ベリ【4】
「島よ!英霊たちよ!我とともに戦え!」 ベリの呼びかけにこたえるように、奇跡が起こった。火山の噴煙が轟き、火山雷となって海賊にめがけて降り注ぐ。この混乱に乗じ、ベリも最後の突撃を仕掛けた。 こうして、島には再び平和が戻った。 海賊の襲来以降、火山は一度も噴火をしていない。 |