カーラ【1】
「私が直々に首を刎ねてやろう。光栄に思うがいい」 カーラが曲刀を一閃すると、その切先に触れてもいない幾人もの首が飛ぶ。不信心者達は、算を乱してその場から逃げ出した。 |
カーラ【2】
「浮ついた生き様を神の前に晒し、生きていられると思うな」 彼女にとって人間は愛すべき存在だ。だが、その人間たちに対する慈愛の心は清き心の持ち主にのみ向けられる。 |
カーラ【3】
「神族は人間を滅し再生せぬのか。私には解せぬ」 享楽に溺れる悪しき人間たちの姿に、カーラは憤りを覚える。その力の封印が完全に解ければ、躊躇なく人間を滅ぼしてしまうだろう。 |
カーラ【4】
「塵と等しき人間は数限りなく増えてゆく…」 カーラは、100年続く頭痛を感じつつ吐き捨てるように呟いた。彼女が人を愛しつつも憎む相反した心は、自身の化身の融合と分裂の兆しである。 |