シャマシュ【1】
「ああ、また戦いが始まった……。多くの命が、こぼれ落ちていくわ……」 天空の彼方でシャマシュは、枯れた大地で勃発した戦乱を俯瞰して眺めていた。消えゆく命を見届け、慈悲の心が疼く。 |
シャマシュ【2】
「せめて、一人でも多くの人に光がもたらされることを……」 武器を持たぬシャマシュにとって、戦いは縁遠いもの。生あるものを平等に照らしだすのが、彼女にできる精いっぱいのこと。 |
シャマシュ【3】
「己の正義のために戦う姿は、私にはまぶしすぎる……」 砂埃と血煙が舞う戦場のなかで、戦士たちは魂を高ぶらせ、輝きを放っていた。その光景が妙に、シャマシュには愛おしく見えた。 |
シャマシュ【4】
「さあ、迷える魂よ、眠りなさい。勝者にも敗者にも、同じだけの輝きを……」 光の対極に陰があるように、勝利の裏には敗北がある。太陽と月を優しく抱きながら、シャマシュはすべてを照らす。 |