ファロス【1】
「人は誰しも未来に不安を感じるものです」 神界には様々な光が存在する。傷を癒す光、魔を滅する光、心を温める光……。その中で、ファロスが操るのは人の未来を指し示す光だ。 |
ファロス【2】
「未来とは夜のとばりが下りた森の中と同じ。光が無ければ、踏み込むのは難しいでしょう」 人が未来に感じる不安。それを和らげるのが、ファロスの光だ。彼女の光があれば、人は未来に不安を抱かずに済む。 |
ファロス【3】
「私の光が人を勇気づけている。それは分かるけど……これでいいのかしら」 闇の中を進むのには勇気が必要だ。だから、ファロスは人の手助けをする。だが、彼女の援助がなくても、自ら未来へ突き進む者がいることも、また事実だった。 |
ファロス【4】
「本当は、人間に私の光なんて必要ないのかもね」 多くの人間の未来を照らしてきたファロス。彼女はその中で大切なことに気付いた。彼女が光を差し出さずとも、人は心に誰しも光を持っているのだ。そして、人々はそれを希望と呼んでいた。 |