ペルセウス【1】
「ふふふ、なぁに!? 僕にその首を斬ってほしいの?」 余裕すら感じる笑みを浮かべたペルセウスは、神の炎が宿る剣を手にして敵将の前にいた。あと一振りで、決着がつく。 |
ペルセウス【2】
「ふふふ、簡単に止めを刺しちゃ、おもしろくないよね!?」 あと一撃……この状態で情けをかけられることは、屈辱であろう。それを知ってか、ペルセウスは剣を振るわない。 |
ペルセウス【3】
「可哀そうに……。今さら、自分が愚かなことに気がついた?」 慌てて命乞いをしてくる敵将に向けて、憐みの声を投げかけるペルセウス。それは、神の血を継ぐ者とは思えぬ所行。 |
ペルセウス【4】
「卑劣だって? 己の行いを省みてから言うがいい!」 死に物狂いで戦ってきたペルセウスに、もう慈悲の心は微塵もなかった。血腥く緩い風が、最後の一撃をけしかける。 |