サヴィトリ【1】
「私にできることは多くありませんから」 穏やかな太陽神サヴィトリ。彼女は太陽を司る神だが、燃えるような激しい太陽の力を使役するわけではない。暖かい陽光のような力こそが、彼女の力の本質なのだ。 |
サヴィトリ【2】
「人を強くするのは、魔法による援助だけではありません。言葉による応援だって、十分に人に力を与えるのです」 サヴィトリは魔法を無暗に使うことを嫌う。それは、彼女が人の力を信じているからだ。魔法の救いがなくとも、人は言葉の力だけで強くなれると、彼女は考えている。 |
サヴィトリ【3】
「人は即物的な力を求めます。ですが、そのような力は人の心を蝕みやすいもの……」 サヴィトリは人が大きな力に弱いことを知っている。だからこそ、人と同じ視線に立ち、不相応な力は振るわない。だが、すべての人が彼女のそんな態度の真意を理解できるわけではない。 |
サヴィトリ【4】
「人は私を無力な神や、無慈悲な神だと考えるようですね。それでも構いません。私は、私の信じる救いの道を示し続けます」 サヴィトリは今日も語り続ける。強大な魔力でも、強靭な腕力でもなく、ささやかな言葉で。彼女はそんな囁きによって世界を良い方向に導こうとしている。 |