デーモニーケ【1】
「人間は私のことを巨大だと思うらしいけど、私なんてまだまだ小柄なほうさ」 人間が巨神と勝つ方法はない。子どもの巨神ですら、人間など簡単に踏み潰してしまうのだ。ましてや、巨神の戦士など逃げることすらできないだろう。 |
デーモニーケ【2】
「おっと、雷が当たっちまったかい?悪いね、私が暴れると雷雲が機嫌を悪くするらしいんだ」 いくつもの稲妻が山間に落ちる。デーモニーケの行く先は、常に波乱と破壊に満ちているのだ。だが、もちろん彼女はそんな小さなことを気にしない。 |
デーモニーケ【3】
「なんだい、もしかしてその火矢で私を火だるまにしようってのかい?やめた方がいいと思うよ」 デーモニーケを討つためにやってきた弓兵たちは彼女に火矢を放つ。しかし、その矢が火をつけたのは、彼女の体ではなく怒りだった。 |
デーモニーケ【4】
「いい加減にしなよ、小さい人間ども!」 大らかなデーモニーケが怒ることは滅多にない。滅多にないからこそ、彼女が棲む神々の山は今まで崩れずに済んできた。今回のデーモニーケの憤怒でも、山は今の形のまま残れるのだろうか。 |