【四大魔王】コルソン【1】
「キャハハハハッ! みんなみんな、燃えて焼けて死んじゃえばいいんだっ」 それは炎の雨と共にやって来る。空を灼熱の赤に染め上げて狂ったように笑う。彼女こそ、大いなる悪魔コルソン。「コルソンと遭遇したのなら逃げるだけ無駄だ、生き残れる奇跡を願え」とは、古くから語られる有名な言葉だ。 |
【四大魔王】コルソン【2】
「ねぇ知ってる? この世界に、燃えないものなんてないんだよ!」 残虐、破壊、狂気ーーコルソンを示す言葉は多岐にわたる。非常に好戦的なその悪魔は、目に付いたものは取り敢えずなんでも壊そうとする。なぜかはコルソンすら知らない。壊したいから、壊すだけ。そうなっているから、彼女はそうする。 |
【四大魔王】コルソン【3】
「壊れないコは嫌ぁい。壊れるコはだぁい好き! だから壊れていいんだよ?」 その恐ろしい悪魔を討たんとした者は長き歴史の中で数知れず。けれど、成功した例はなし。コルソンと対峙した者は知るだろう。己の勇気が、ただの蛮勇と無謀であったことに。そして、これから無惨に死ぬということに。 |
【四大魔王】コルソン【4】
「次は何を壊そうかな? 折角なら、楽しく壊せるものがいいなっ。うふふ、楽しみだなぁ」 焦土と化した一帯に悪魔は一人佇む。コルソンは孤独というものを感じたことがなかった。なぜなら、焼いて燃やしてなぶり殺すことこそ、彼女にとっては至上のコミュニケーションだからである。悪魔は無邪気に笑っていた。 |