【狂科学者】コクマー【1】
「技術とは進歩し続ける。そして君はその礎となれる! さぁ、光栄に思いたまえ!」 不気味な森のそのまた奥に、内部からの悲鳴が絶えない『オバケ屋敷』が存在した。その真相を知る者はいない。なぜならそこはマッドサイエンティストのラボであり、立ち入った者は例外なく実験材料にされてしまうからだ。 |
【狂科学者】コクマー【2】
「……ふふふ、ははははは! 目覚めの時が待ち遠しいな、我が最高傑作よ!」 繰り返される非道な人体実験。響き続ける被検体の悲鳴。彼等の体液にまみれながら、コクマーは笑顔だった。その視線の先には積み重ねられたデータと、そしてーー不気味に胎動する、奇妙な肉塊が。 |
【狂科学者】コクマー【3】
「ハーッハッハッハ! 遂に完成したぞ、最強無敵の生物兵器が!」 高らかに笑うマッドサイエンティストの隣には、言葉で言い表せぬほど不気味な生物が蠢いていた。見下ろしたのは戦場。「さぁ行っておいで」とコクマーが『それ』に命令すれば、おぞましい咆哮が一面に響いた。 |
【狂科学者】コクマー【4】
「ズバリ次の我が目標は、『最強無敵の生物兵器より強い生物兵器』を造ること、だ!」 あらゆるものが破壊され尽くされた地平に立ち、コクマーは満足気でありながらも次なる目標に忙しなく思考を巡らせていた。飽くなき探究心。早く実験せねばと、マッドサイエンティストは踵を返すのであった。 |