【72柱】ウヴァル【1】
「この世界を愛で満たしましょう!」 悪魔として召喚された彼女が放ったのは、悪魔らしからぬ一言だった。彼女が話すには女性との間に愛情を芽生えさせるのはもちろんの事、敵対者と味方の間に友情を覚えさせることすら可能であるという。 |
【72柱】ウヴァル【2】
「この程度、造作もない事です」 そう言った彼女は、敵対していた国と交友的な関係を築く事をあっさりとやってのけた。彼女が悪魔である事を全く感じさせないこの行為に、召喚者は肩をすかすのであった。 |
【72柱】ウヴァル【3】
「彼女との永遠の愛を祝福します!」 敵対国の一人の女性に召喚者は一目惚れしていた。そんな彼女と召喚者の間を、ウヴァルは仲立ちを果たしてくれた。この幸せがずっと続けばいいと、召喚者は切に願った。 |
【72柱】ウヴァル【4】
「そう、彼女と別れるというのですね……」 ウヴァルが仲立ちを果たしてくれた彼女と交際をし始めて数ヶ月、召喚者が彼女と別れる事をウヴァルに伝えた直後、空気が一瞬で変わるをはっきりと感じられた。彼女の冷たい目は、今が自分の最期なのだと理解するには十分だった。 |