クラウディウス【1】
「私は魔族。それは何があっても変えられない」 魔界の貴族クラウディウス。彼女の黒き血筋は魔界の誉であり、誰もが羨む名家であった。だが、そんな彼女には決して人には打ち明けられぬ悩みがあった。 |
クラウディウス【2】
「あの人は天使。私とは立場が違いすぎる」 出会いは人間界だった。聖魔の戦争が繰り広げられる激戦区から少し離れた場所で、戦いに傷ついた彼女は倒れていた。そこに現れたのが彼だった。 |
クラウディウス【3】
「慈悲や愛など魔族には不要。それは間違いない。間違いないのに……」 戦いで傷ついたクラウディウスの手当をした天使。彼女は彼に恋をした。それが決して許されないものだと知りながら。 |
クラウディウス【4】
「礼を渡してもう終わり……私たちは敵同士なのだから」 なぜ天使が自分を助けたのか、それはクラウディウスにも分からない。ただ、助けられたことに報いる必要はある。だから、彼女は彼の元に向かう。そこにどんな悲劇が待っていたとしても。 |