ナヌーク【1】
「ガハハハハ!お前さんたちが聖騎士団か!」 熊の悪魔ナヌーク。その悪魔の討伐命令が下された時、あらゆる騎士たちが震え上がった。誰もがナヌークの恐ろしさを十分すぎるほど知っていたからだ。ナヌーク討伐に向かう聖騎士団の一行は、さながら葬列のような面持ちだったという。 |
ナヌーク【2】
「愉快、愉快!久しぶりに決闘を楽しもうぞ!」 たった一人のナヌークに対して聖騎士団はおよそ三百騎。その状況であっても、騎士たちは恐怖に竦んでいた。そんな中、ナヌークは少しも臆することなく騎士団へと襲い掛かった。 |
ナヌーク【3】
「どうした!騎士ならば逃げずに戦え!」 勇ましく吠えるナヌークとは対照的に、騎士たちは早くも恐慌状態に陥った。あまりにも手ごたえのない相手に、ナヌークは嘆息する。だが、ここで興ざめして戦いをやめるナヌークではなかった。 |
ナヌーク【4】
「戦いの中に身を置いた時点で、全力で戦うのが礼儀という者だ!悪いが本気でいかせてもらうぞ!」 ナヌークは雄叫びを上げると、次々と騎士たちを掴み、そのまま天高く放り投げた。剣をもはじくその剛腕から、何人の騎士たちが逃げられるのだろうか。 |